私は常々自分を幸せにするより
他人(ひと)を幸せにする方が
ずっと簡単だと思っています。

人は、時に自分ができることを
低く見積もることがあります。

そして、自分ができないことを
多く見積もってしまうのです。

例えば、自分が幸せになれないのに、
他人を幸せにすることなんかできないと
思ってしまうこともそうです。

その人が元気になって
明るく前向きになれるように
言葉をかけてあげるだけでもいいと思います。


確かに、人は自分を幸せにすることは
なかなかできないものです。
なぜなら自分の幸せの本質を知らないから。

だからと言って
他人を幸せにできないわけではないと思います。

私は今まで他人(ひと)の言葉で救われたり
幸せだなぁと感じたことが沢山あります。

この施設に月に一度理美容の業者が
カットに来ます。

私がまだ施設に入りたてで、
家族に無理やり入居させられたと
恨みがましい思いを持っていた時
その理美容担当の男性美容師さんに
その思いをぶつけてしまったことが
ありました。

その美容師さんは何と答えたと思いますか?

「こんな素敵な方がそんな目に合う訳がないですよ。
お子さんは心配されているんですよ」

すごく救われた思いがしました。

また、
「治ったら会いましょうね」
と言われるのもうれしいです。

一方、どん底に落とすような言葉も
たくさん聞きました。

症状が進んでいるのに
認めたがらない…
とか、

ひどく具合が悪く起き上がるのも大変な時に
「自分でおきられるでしょ?」
と言われたり。


幸せとは、他人から与えられる
無償の愛ではないでしょうか

こう言ってほしいということではなく
思いがけない時に優しさや愛を感じることが
とてもありがたいのです。


自分が自分を愛することではなく、
いつもの心の持ち方や
経験値の違いの問題かと
思います。

私も今まできっと他人(ひと)に
酷く傷つく言い方をしたことがあったのでしょう。

気づくために病気になったのかも
知れないと思うことがあります。

ほんのちょっとしたことで
人は他人を幸せにすることはできるし、
その逆もあるのです。

もし自分が幸せになりたいのなら、
自分の周りの誰かに無償の愛を与え、
その人を幸せにすること。

そうすれば、周りの人が貴方に無償の愛を与えて
幸せにしてくれることでしょう。

幸せは与えるものであり、
どんな人にでも
与えられるものであると思います。