昨晩のNYダウ、寄り付き直後に前日比272ドルの急反発でしたが、右肩下がりの展開で、前日比111ドル安まで下げる場面もありました。大引けにかけて戻し、41ドル高い13473ドルで取引終了。値幅383ドルと、なんとも荒い値動き。


欧米の主要5中央銀行が、年越しの資金需給が懸念されていた短期金融市場の流動性を確保するために、異例の協調対策を取ると発表した事が、まずは好感されて、米株は急上昇で始まりました。欧米中央銀行が一致団結してサブプライム問題に取り組むというアナウンス効果は多少はありそうですが、構想は11月17・18日のG20が開かれた時から練られていたという事が明らかになっています。その後、ECBはインフレ懸念から利上げが議論される事はあっても、利下げの話はないという状況で、とても足並みがそろっているとは見えないですね。今回の主要5銀行による対策は、あくまで年末年始の短期金融市場に流動性を確保するためのものと見て良さそうです。信用収縮懸念を後退させる効果はほとんどなさそう。値付かず債権の損失拡大は止められない。という事で昨晩のNYダウは、右肩下がりの展開。


日経平均は、シカゴの先物が16005円と、なぜか小幅高で返って来ていましたが、寄り付きから100円以上下げて始まり、大引けにかけてもジリジリ下げる展開で、終わってみれば、395円の大幅安。15536円で今日の取引を終えました。昨日の安値を大幅に下回ってます。昨日の大引けにかけての反発はFRBから、なんらかの発表があるという情報が伝わってのものだったという面もあったようですが、今日の下げ幅から見れば、完全に期待はずれだったという事ですね。


キャッシュで買い場を待っているところにとっては、まだ下が期待できそうな雲行きになって来たようです。ただ、今回の欧米中央銀行の措置で、欧米の短期クレジット市場に対する危険度はかなり大きいものだという事もあらためて確認できました。サブプライム問題に絡む損失処理は、ここまでのところまだ半分も終わっていないと思われ、きっかけ次第で一気にすすむような事も想定すれば、中途半端は押し目は拾えない。買い場は月足チャートと相談したい。


明日は、個人的に忘年会なので更新できないかもしれません。