まずは、先週木曜日のFRB議長の発言から。簡単にまとめてしまえば、住宅市場の悪化が経済全般に波及するリスクとドル安を背景にしたインフレ懸念の両睨みで、厳しい状況であるという事を改めて示したという感じ。ただ、米経済は年内は減速するという見方をしめしたため、市場は利下げ期待を膨らませている。実際に追加利下げに踏み切れるかどうかは、インフレ期待を上手く押さえられればという条件が付く。


個人的には、50bpのサプライズ利下げの時点で想定出来た悪いシナリオがジワジワと現実になってきているという判断。ドル暴落の可能性は高まってきている。


先週は、サブプライム問題から波及したさまざまな悪材料が盛りだくさんでした、CDOの格下げなどの動きは、さらなる追加損失の表面化を連想させ、さらに、この所米株を下支えしていたハイテク株にも懸念が広がるという感じで、どうしようもない。先週金曜日のNYダウは223ドル安の13042ドルで取引終了。かろうじて13000ドルの大台は維持してます。今週はとりあえず13000ドルを維持できるかが焦点となりますが、支援材料が乏しく、週明けいきなり大きく割り込む可能性も高い。


インフレ動向に注目という視点から、米10月生産者物価指数・米10月消費者物価指数に注目、それ以外の経済指標では、米10月小売り売上高に注目。


先週金曜日の日経平均は6日続落で、続落前からは1300円近い下げ。シカゴの先物が15255円と大幅安で返って来ている事に加え、先週金曜日の大引け時に比べ2円近く円高で、1ドル110円台半ばにまで円高が進行している事から、大幅安で始まる事はほぼ確定。朝方の為替の動きに要注目。


円は、やっとドルに連れ安という動きから開放されたという印象。輸出関連株にはマイナス要因ですが、いつまでも連れ安していては、日本の国内経済が危ない。今後もドル安の動きは継続する可能性が高い事から、対ドルでの円高もさらに進む可能性があります。


個人的には、11月半ばをメドに深押し期待で基本様子見というスタンスはとりあえず継続で、まさに期待通りの流れです。しかし、現状ヘッジファンドの換金売りは多くの悪材料の中の一つに過ぎず、それを過ぎれば上昇に向かうという判断はしづらい。


今週は、米株、日本株ともに大崩れの可能性が高いと見てます。リバウンド狙いでも、チャンスがあればデイトレでという程度にして置くのが吉。