先週金曜日は、ブラックマンデーからちょうど20年という日でした。それが意識されたのかどうかは知りませんが、世界の株式市場にとっては散々な一日となりました。日経平均は291円安の16814円で取引終了。インド株、中国株も下落。欧州株も下落でとどめが、NYダウの366ドル安。ドル安の動きは継続していましたが、円は連れ安せずに対ドル含めて円高の動き。原油高の流れも止まらない。
今年経験した世界同時株安の時と比べれば、大した事がないような雰囲気ですが、総合的に見ればジワリとムードが変わってきているというのが何とも不気味です。これまでは、新興国の経済成長を背景に世界の株式市場は強気で来ていましたが、インド株・中国株の株価動向がなんともあやしい雲行き。新興国への投資マネーが利益確定の流れに入っている可能性がある。中国株は、完全にバブルでこれがはじけるようだと、いよいよ日本の海外への投資マネーが逆流する可能性がある。それはつまり、急激な円高を意味する。サブプライム問題の震源地である米も外需頼みなので、米のドル・株・国債のトリプル暴落など、悪いほうに考えればどこまででも考えられる状態。米は利下げによる株高が住宅市場の悪化を相殺する可能性を意識されていた側面もあるので、その思惑が崩れると危ない。
日本の株式市場は今週から、中間決算の発表が本格化して来ますが、まずは週明け、中国株・インド株という新興国株と米株の下げ止まりを確認したい。さらに大きく下げるという可能性もあり、週明けの安易な押し目買いは危険だと思われる。日本株の寄り付き前から動き出す為替は一応の判断材料にはなりそうで注目です。円高が進行するようだと、素直に見送り。
新興国も含めた世界経済の減速リスクなども意識され始めていて、強気に買える材料は見当たらない。乱高下を想定すれば、デイトレにはチャンスがあるかもしれませんが、売り買いとも持ち越しはリスクが大きそう。米では、今週も住宅関連の経済指標の発表が予定されているので警戒。
シカゴ日経平均先物は16460円と大幅安で返って来ているので、明日はある程度安い所から始まるのは確定してます。
悪材料が多すぎて、大雑把な見通しになってしまいましたが、米サブプライム問題と中国株バブル崩壊という巨大な懸念材料が同時に再浮上してきているという所がポイント。