あんちゃん観劇記録と心の記憶9 | kis-my-diary 北山宏光くん応援ブログ

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ー雨の日、家族を集める凌、そして明かされる父の病ー






冴は、凌に呼び出され実家に来ている。


 

母と冴はダイニングテーブルでおせんべいを食べながら話を。

(お母さんは雪の宿、姉たちは薄くて四角いおかきを公演中ずっと食べてましたー!)

 


冴は、旦那が浮気をしていること、今日はあえて子供を預けて来たことを離す。



「大丈夫なの…?」

心配する母。

 


多分離婚すると言うことをわざと明るく話す。

でも、母は離婚はしないと言う。その気があるなら、わざと子供を旦那に預けていないと。

 



その頃、准も到着する。

准も同じく凌に呼び出されていた。

 



しばらく、女だけの会話が繰り広げられる。


母は、父ばかり責める姉たちに、自分も悪かったのだと伝える。

 

お父さんが苦労していたのは知っていた。

だが、子育てに夢中だったと母。

父さんが家を担保にお金を借りたことも、会社の経理の仕事を頼まれてもお金のことは分からないからと言って聞く耳を持たなかったこと…

 


浮気相手の経理の女の話をする姉たちだが、もう人のせいにするのはもうやめようと言う母。

  



ただ、1つだけ後悔していることがあると…。

 

 

母:「もう1人、産んでおけば良かった…。

凌ちゃんには本当に悪いことをしたと思ってる…」

 

 

(個人的には、母は当時の状況を考え、堕ろしたのではないかと思っています…)

 

 


姉たちは、母がずっと取っておいている凌が弟が出来ると知り大事にしていたクマのぬいぐるみを捨てようと提案する。

  

凌がぬいぐるみでオムツを替えたり、お風呂に入れたりしていたぬいぐるみ。

 

母の意思なしにほぼ強制的にぬいぐるみは捨てられることに。

ゴミ袋にぬいぐるみを入れ、ゴミ出しに外に出る冴。

 

 

 

2人になった准は、母に切り出す。

 


仕送りが難しくなったこと。

会社のリコール問題でチーフを降ろされ、店頭で働いているということ。

 


母:「大丈夫なの?」


准:「大丈夫じゃない…」

 


母は仕送りには手をつけてないから大丈夫、むしろ困っていたら使ってと言う。

 

 


それぞれの問題を抱える姉たち。



 

 

冴が戻って来る。 

 

「ねぇ!凌があの人と一緒なんだけど!!」

 

 

 

 

凌は、また父を家に呼んでいた。

家族全員をまた集めていた。




凌がリビングに入ってくる。



凌:「父さんが言いたいことがあるって。

…ほら!」

 


なかなか部屋に入ろうとしない父に凌は強い口調で促す。

 



父:「すまなかった」



 

凌:「ほら、どうすんの?父さん謝ってるけど。謝ったら話進むんだろ?」




冴が問いかける。

なぜ、突然家族を捨てていなくなったのか、自分なら絶対に子供を捨てられないと。


 

父:「すまなかった」


 

謝らなくていいのよ、と父をかばう母。

 


冴:「母さんに借金が降りかかるという考え無かったの?」

 


父:「申し訳ないことをした。」



土下座をしようとする父だが、土下座なんてしないでと母が土下座をしてしまう。

 

 


冴:「もういい。何も考えてないことが分かった」



納得いく答えが得られず、苛立ちを隠せない姉。

どんどん、空気が悪くなっていく。

 


父は逃げるようにして部屋を出ようとする。

 


 

凌:「そこで帰ろうとするからダメなんだって!」


 


凌:「何も考えてなかった訳じゃないだろ?父さんなりに俺たちのこと心配してたんだよな。」


 

凌は、自分のバッグからDVDを取り出し、ダイニングテーブルに並べ始め、姉たちに説明していく。

 


凌:「これ、父さんが持ってきたビデオ。出て行ったあとのビデオなんだよ。父さん、こっそり見に来てくれてたんだよ!」

 


凌しか知らない父の過去の行動。

嬉しそうに話し続ける凌。


 


凌:「これは、俺が学芸会でおでんの劇やったときのビデオ。これは、准姉がバザーで店だしたときのやつ。値切らないで客と揉めてる准姉がばっちり映ってるよ。これは運動会。姉ちゃんリレーのアンカーで最後コケちゃって友達に励まされてるところが映ってる。

これは中学の文化祭。記録係としてカメラ回してる俺を父さんが撮影してくれてる。これは中学のマラソン大会。先頭集団で姉ちゃんの顔がマジ必死なのと逆に准姉は友達とダラダラ歩いてて性格出てるっていうか。

これは中学の卒業式。姉ちゃん泣きすぎて答辞で何言ってるかわからなくて。でも母さんはもっと泣いてて。准姉の合格発表でもガラにもなく喜んでる准姉の隣でやっぱり泣いてるし、俺の中学の卒業式でも母さん泣いてて。ここに映ってるの、母さん泣いてばかりなんだよ。」

 


母は微笑みながらも泣いている。

そんな母を優しく見つめる凌。


 

凌:「姉ちゃんの職場にも行ったみたいで、厨房に入ろうとして怒られてるとことか、学園祭で准姉を探したけど結局人が多すぎて探せなかった映像とか・・とにかく、まだまだ、まだまだいっぱいあるんだよ。

ずっと俺たちのこと、気にしてくれてたんだよ!」

 


 

凌は期待していたと思う。

姉たちが、父を許すことを。




だが、その希望は砕かれる。

しばしの沈黙の後。

冴はこう言う。





 

冴:「キモいんだけど。」

 


凌:「え・・?!キモい?!」

凌が固まる。



冴:「これって盗撮よね。」

 


凌:「確かに、盗撮っちゃ盗撮だけど・・・」

  


冴:「私たちの気持ちも知らないで。ただの自己満足じゃない。」

 


凌:「何だよ、何の気持ちだよ。」

 



ここから、冴と凌はヒートアップしていく。



冴は父に言う。

「陸上部に入りたかったことしらないでしょ!」


「知らない」とあっさり答える父。




冴は泣きながら、家の手伝いで早く帰らないといけなかったこと、マラソン大会は小学校の時自分より足の遅かった子が陸上部に入って速くなってて悔しかったから。

卒業式で泣いたのは、進学せずに家の為に住み込みで働くことが悔しかったから。

 



外はどんどん大雨になる。


 


准も泣きながら話す。

バザーで値切らなかったのは少しでも家にお金を入れたかったから。だから値切りたくなかった。でも結局売れ残り、値切りに値切られて200円にしかならなかったこと。こんな思いしたくないかし塾は通えないから朝から晩まで勉強した。マラソンでダラダラ歩いてたのは勉強で疲れてたから。

 

 


父:「すまなかった」


 

母が謝りながら泣き崩れる。



どんどん表情が変わっていく凌。

眉間にシワを寄せていたり、テーブルをじっと見つめて考え込んでいたり、姉たちをじっと見つめて、時折強い視線を送ったり。

表情からは苛立ちを感じて…




母に寄り添いながら冴は凌に言う。

 

 


冴:「凌、あんたもどうしようもない男同士、仲良くすれば?」

 

 


ここで、凌の感情が爆発する。


 

 

ぼそっと、呟く。

凌:「何言ってんだよ。結局自分のためだったくせに。悲劇のヒロインかよ。」




雷がゴロゴロと鳴り始める。

 

 

 

凌:「いいこと教えてやろうか?人の為って書いて偽りって読むんだよ。」




凌:「家の為に犠牲になって就職したんだ。」

 

冴はそうだと言い、凌に強く当たる。

 


凌:「確かに傍からみたらそうかもしれないよ!?でも実際はどうなんだよ!!」

 


何なの、と声を荒げる冴。

凌は姉にずっと抱いていた感情をついにぶつける。



ここから凌はついに怒鳴り声に変わる。



凌:「煩わしかったんだろ?!ずっと面倒くさいと思ってたんだろ?!やりたいこと我慢して掃除して買い物して料理して洗濯して!!だから住み込みなんて選んだんだろ?!高校行きたかったなんて嘘言いやがって!」


 

更に、ダイニングに座って話していた凌が立ち上がり、冴の所まで歩きながら怒鳴りつける。



凌:「俺聞いたんだよ!准姉に高校行ってまでうちのことしたくないって、だから准も家でて姉ちゃんと暮らすようになったんだろ!?」

 


遠かったから姉と住んだ、と言う准。

初めて見せる凌の本音と迫力に泣き出す姉たち。



凌:「通えない距離じゃなかっただろ?家賃考えたら交通費のほうが安く済んだはずだぞ!」



時間の節約だと言う准。

泣きながら必死で言い訳をする。

 


凌:「金より時間を選んだのかよ!金金言ってる准姉が!!」

 


准:「金金言ってない!」



凌:「バザーの時だってそうだよ!結局自分の小遣いにしやがって!何が家計の為だよ!」

 


准:「あれはお母さんがお小遣いにしていいって言ってくれたから!」



凌:「じゃあなんで塾行かなかったんだよ!母さん通っていいって言ってたよな?姉ちゃんだってそうだよ!部活やりなさい、高校も行きなさいって母さん言ってたよな!


母さんがやっていいってことやらないで、出て行かないでって言ってんのにでていくってどういうことだよ!!!」

 


雷がバリバリと落ちる。



 

母:「もうやめて・・・・」

泣き崩れる母。

父が、母に寄り添う。

 

 

父に帰って欲しいと頼む姉たち。

せっかく忘れて生活してたのに、なんでこんな話になるの?と父を非難する。

 

 


帰ろうとする父。

 



凌:「帰んなって!今出ていったら前と一緒だろ!?」

 

 

父:「もういいんだ」

 


凌:「良くないから!」

 

 

父:「俺は、お前たちのことを忘れている。だから、お前たちも俺のことは忘れてくれ・・・」

 

 

凌:「なんだよそれ・・」

 


冴:「最低の捨て台詞ね・・・」

 


父:「本当に忘れているんだ。。。ぎゃ・・ぎゃ・・けぼ・・・」


 

母:「逆行性健忘症・・・」

 

 

凌:「健忘症・・・?」

 


母:「逆行性健忘症って言ってね、過去の記憶がすっぽり抜けてしまう病気。あなたたちの記憶がないの。」

 


凌:「いつからそうなったの?」

 


母:「去年の暮れ、交通整備のアルバイトの時に、道路の穴に落ちて頭打って。お正月に電話したら入院しているって聞いて。やっとわたしのことは思い出してくれたんだけど・・・できる限りのことはやったんだけどね・・思い出すのは難しいって・・・。

でも、お父さんが、あなたたちに会いたいって」

 


父:「でも、会わなきゃ良かった。俺の身勝手だった。本当に申し訳ない。」

 

 


また帰ろうとする父。

 

 


凌:「だから帰んなって!!!!

思い出せよ!!俺たちのことちゃんと!!

思い出すまで、ここにいろって!!!!」

 

 

 

 

ここで、回想シーンが入ります。

22年前の父と息子のキャッチボールのシーン、そして、ラストのあの場面へ・・・。