『えー。週刊サンダーバード秘密基地 第103号です。』
「何スか?。まだ調子良く無いんスか?。」
『仕事には復帰したし、背中の痛みも取れたんだけど、食事をせずに寝てばかりいたせいで、力が衰えてる。だからってバカ食いしても、お腹を壊すだけだからさぁ。まぁゆっくり整えていこう。』
「では始めます。今回来たパーツは、LEDとそのケースですね。」
『コードに“番号の書いて有るシール”を貼って、番号順にケースに嵌め込んで、ネジ止めする。』
『こんな感じか。発光テストはまだ出来ないんだな。じゃあ、記事をちょっと····。』
「いやいや。今回は、塗装が有ります。」
『何処の塗装?。』
「波打ち際です。」
『波??。』
「海岸の砂浜や、岩肌にぶつかって沸き立つ“白い泡”を、木工用ボンドで表現します。波の動きを表現できるので、リアリティが一気に増します。」
『······上手く出来ればね。』
「ではまず、砂浜からやりますか。」
『待て待て。待て、待て!。』
「何回待つんスか。」
『もー。デアゴスって時々、ムチャ振りするんだよねー。この世の中に、ボンドで泡を表現した事の有る人が、何人居ると思ってるの!。』
「ヘビーな情景模型ファンなら、だいたいの人がやってるんじゃないですか?。」
『私はそんなマニアじゃ無いから!。ボンドで泡を表現するのって楽しいよね?、くらいの軽いノリで言うのヤメろ!。』
「でもやらないと終わらないっスよ?。」
『やるけど、今日は無理。練習させて。ボンドを使うんだから、失敗したら取り返しが付かないじゃんか。まして今、体調が万全じゃ無いんだから。』
「じゃ、それはまた次回までの宿題ですね。」
『記事をちょっと見てみよう。』
『·····火星怪獣?。何これ?。』
「劇場版サンダーバード第一作目のワンシーンですね。火星探査機ゼロ-X号が遭遇した火星の生き物。全高20メートル。口から火を吐きます。」
『居ねーよ。』
「そうムキになられても·····。当時の火星は全く未知の惑星だったんだから仕方ないじゃないスか。」
『リアリティがウリのサンダーバードにしては、かなりムチャしたなぁ。それで、火星まで助けに行くの?。』
「いえ。ゼロ-X号は自力で地球まで帰って来るんですが、分離したウイングとの再合体に失敗して墜落するという。そこで国際救助隊の出番!。」
『火星の蛇は何だったの!?。』
「次回はついに、サンダーバード2号の滑走路を組み立てていきます!。」
『完成まで、あと7回。』
「今後、火星の調査が進めば、いつかガンジャが発見されるかも知れないですね。」
『居ねーよ!。』