蓄えてきた妄想が　億円に変わる夢産業

無から有を生み出す　私にしかできない私だけの仕事

でも現実は　生活すらままならないコンビニバイト

夢と現実は　どうしてこんなにもかけ離れてるんだろう

松岡圭祐さんの　【ecriture 新人作家・杉浦李奈の推論１】

たった二千部の所版で印税は６％、報酬は２１万６千円。源泉徴収で一割引かれて１９万４千４百円、さらに復興特別所得税とかも引かれる。二か月分の家賃を払えば、残りはほとんどない。この本は李奈にとって、実に８か月ぶりの新刊だった。どうあっても増刷がかかってくれないと、この先やっていけない。

作家と編集者のいざこざ、よくある話ではある。進めてきた企画が、会社の都合でいきなりぽしゃる、そして作家の泣き寝入りで終わる。大手出版社に楯突いて、そのあとの仕事を失いたくないからだ。原稿が本という形になるまで、フリーランスの小説家にとっては、極めて不利な取引が強いられる。

誰でも一作だけなら、それなりのものをかける。どの出版社の編集者もそんな風に言いたがる。出版界のジンクスかもしれない。人生経験のすべてを集約させれば、処女作は読ませる小説になりうる。けれども二作目には残滓しかない。空になった鍋の底をこそげとったような、何の味もしないスープが出来上がる。機械の新人が、受賞後第一作で早くもつまずき、それっきりになる。編集者にとっては日常茶飯事だという。

李奈はもともと文章をつづるのが好きだった。小さいころから話し上手でなく、人との会話が苦痛だった。そのせいもあるだろう。頭の中に考えが浮かんでも、いざ話そうとすれば、意味不明な言葉の羅列になってしまう。自分の発言を思うように制御できない。いつもたどたどしい表現しかひねり出せない。

書くという行為は、会話が下手なせいで生じる苦痛を、ある程度和らげてくれる。割と自分の意図通りに表現できるからだ。

――ー杉浦君、書くことが自分のためだけだなんて、そんな狭い視野に終始するな。君はもう殻を抜け出している。取材が世に出るきっかけを与えたんだろう。本物の私小説は、自分以外の人々と触れ合わねばかけない。芥川も太宰も孤独な作家ではなかった。マズローの欲求５段開設でくくれるほど単純ではない」

オリジナルと盗作の違い　著者にしか描けない物語

文章技法や宣伝効果ではない　作家の魂には価値があるのか？

競争・大金・商業主義が関わると　人の心には魔が差してくる

生活もままならない苦しさから　描き出されるものは確かにあるのだろうけど

処女作のみで続かない　紫の火花でしかないのでは？

今作の物語は現実に沿っているけど極特殊な事例……と言いたくなるけど　悪魔の声はそこかしこから聞こえてくる現状

そもそも他人と争い奪い合ってまで生活したくないから　己の内側から湧き出した想像を現金に換えられる作家になった

根本的に全体システムを作り直さにゃならん気がする　競争はあっても良いけど生活まで質に入れさせるべきじゃなかった

多様性は文化をダメにするけど　貧困は文化そのものを消滅させてしまう

少しでも作家さんたちの現状が良くなること　祈るばかり (^-人-^)ﾆｬ無

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創作とは 現実と想像力をつなげる架け橋

創作とは　現実と想像力をつなげる架け橋