石田 衣良
東京DOLL


東京の都心を舞台にした、天才ゲームクリエイターMG(32歳)と、彼がゲームのモデルとしてスカウトした女の子ヨリ(20歳)の恋愛物語。

ゲームクリエイターが主人公ということで興味を持って読んだのですが、何だか物足りなさの残る小説でした。うーむ、なんだろう。ここに描かれている東京の空気感は悪くないのですが、どの登場人物にも感情移入できなかったというか。登場人物を好きになれなかったというか。MGとその彼女、雑誌編集者で長身で美人の裕香が、いっしょに食事をするシーンが何度か出てくるのですが、現実には裕香のような肉をガツガツ食べて仕事もバリバリする30前後の女性がいたらちょっとかっこよく見えたりするかもしれないのですけど、この小説のなかの裕香という女性にたいしては何だかそう思えず・・・。しかし「お腹ぺこぺこ」って言葉、小説の中でMGが指摘したとおりなんか変な語感というか・・・急に気持ち悪い言葉に思えてきました。登場人物を好きになれるかどうかって恋愛小説では大事かもしれないですね。まあ、石田衣良の作品らしくさらりと読めます。IWGPは好きなんだけれど・・・・。しかしゲーム業界ってこんな感じなのでしょうか。現実でもカリスマゲームクリエイターのような人たちはこんな都会的でお金に困らない生活をしているのでしょうか。