じいちゃんが趣味のバンドのメンバーの

方々に出会った頃は

認知症を発症していなかった。
60歳を過ぎてから、
かれこれ20年近くのお付き合い。


じいちゃんは60代~70代後半まで
それはそれは元気で
毎日のように車で出掛けていて、
バンドの練習や演奏会の日は
送迎の車を出していた。

認知症が発症して少ししてからは
免許も返納したので、
そのあとは公共交通機関を使って
参加していた。

年齢が上がるにつれ
段々と練習日の記憶もあやしくなってきて、
私が練習日と時間と場所を
HPでチェックして
ホワイトボードに書き出したりしていた。
しかし、書いていてもその通りに動けるとは
限らないのが認知症。

でも、私がサポートしている以上に
ちゃんと出席できているような?
と気づいたのだが…


やはり!
お友だちがマメに連絡して下さっていた!
練習日の前日と当日の朝、
それから出発の直前と
こまめに電話してくれていたのだった。

それに気がついたのは、
テーブルにメモ書きが
乗っているのをちょこちょこ見かけたから。
明らかに、誰かが電話してくれて
「明日、どこどこで何時」
みたいにじいちゃんが書き留めていた
様子だったのだ。


その後、電話で話したり
お会いする機会にお礼を言うと、
「ほら、1回言ったって
どうせ忘れちゃうでしょ爆笑
何回もかけるから大丈夫~!」
と言ってくださったえーん

そして、
「前は散々こちらが車に乗せてもらったり
お世話になったんだしさ。
様子が変わってきたからって
はい、もうこれまで、なんてしないから。」
なんてありがたいお言葉も。


電話もまず「前日」
そして「当日の朝」
最後に「出発の前」
という絶妙すぎるタイミングで!
これは本当にじいちゃんのことを
よく知って下さっている何よりの証拠。


家族みたいな手厚いサポートに
感謝しかなくて。
日頃は孤独を感じることが多い
通い介護だけれど、
こうしてじいちゃんサポーターが
存在してくれていることに
救われている。