じいちゃんの認知症の症状が

出てからというもの、

100%病院へは付き添ってきた。

正しく症状を伝えられないからだ。


最近で言うと、毎日息苦しいのに

病院の診察室でその日その時間に

あまり苦しくないと

「体調どう?」という先生の問いかけに

「まぁまぁですよ。そんなに特に…」

え?毎日あんなに苦しがって

生活に支障が出てるのに!?

じゃあなんで病院来たのよ!

慌てて私が割って入る。

「え、いや、調子はものすごく悪いです💦

先日なんてこんなことがあって、

毎日発作でこうでああで……」


こうして受診が成り立っている。



じいちゃんも最初こそ

「大丈夫、ひとりで行ってくるよ」

とは言っていたのだけれど、

最近は私が一緒に行くことについて

なにも言わなくなっていたし、

ひとりで病院へ行くこともなくなっていた。



しかし、先日のこと。

仕事が終わって家に着いた頃なので

夕方だったと思う。

私のスマホにじいちゃんのかかりつけから

電話がかかってきた。

「ひまわりクリニックです。

いまお父さんがおひとりで

こちらにいらしてるんですけど、

何で来たんだっけな?

っておっしゃってるんですよ。

お心当たりはありませんか?」


へ?ここ何年もひとりで行くなんて

なかったのに。

よほど苦しかったのかな?

それならかかりつけまでの距離は

歩けないだろうしな…

どうしたんだろう。


そんなことを受付の方と話しているうち、

じいちゃんがなんとなく思い出したらしい。

「あ、いまお父さんが血尿かもって!」


なるほどー!じゃない!

え!?血尿!?

また心配なもの出てきたじゃないかー💦


「そのまま診ていただきたいのですが、

先生がお話しされることとか

本人が聞いても忘れてしまうので

私、一緒にいた方が良いですよね…?」

「そうですねー。そうしていただけると。」

「では、30分で行けると思いますので

そのまま留め置いていただけますか?」



こうして私は出動した。