このアルバムが発売されてから、もう10年以上経つんだよね…。

HAREM SCAREMの2nd「MOOD SWINGS」が発売された1993年と言えば、ANGRAROYAL HUNTが衝撃のデビューを果たし、HM/HR界に新たな光を見い出した年だった。グランジの台頭によりHM/HRがアゲンストと言われた時代。某ピュアロックキャプテンが嘆いていたことを思い出す。しかしながら、メロディ重視の良質なハードロックが世の中に登場したのもこの時代であり、実は草の根的にメロディアスハードロックバンドは活動し、その素晴らしさを伝えていたことは忘れてはならない。FAIR WARNINGが出てきたのもこの頃だ。また改めてこの手のハードロックに関しては語りたい。

HAREM SCAREMは紆余曲折を経て今もなお活動しているようだが、やはり2ndの素晴らしさを語らずには彼らを、いや、音楽を語れない!
意外とバラエティの富んだ楽曲が並ぶ中、捨て曲はナシ。曲の構成、演奏、全てにおいて最強である。"No Justice"が一番このバンドの本質を伝える曲だろう。ハードな中に、明るさと暗さが織り交ぜられた緩急自在のリズムに乗って、テクニカルなピート・レスペランスのギターが舞い、メロディアスな歌メロと分厚いコーラスが覆いかぶさる。代表曲"Change Comes Around"にも言えるが、とにかく隙がない。全てにおいて完璧なのだ。"Stranger Than Love"のようなパワーバラードも素晴らしい。先輩のDEF LEPPARDあたりの影響を受けており、ギターがテクニカルなのに抑制したプレイもでき、しかもたまに爆発する威力、そして何よりも楽曲重視の姿勢は実に素晴らしい。ラストの"Had Enough"なんかはMR.BIGにいた頃(その当時限定)のポール・ギルバートも真っ青のテクニカルギターと最強の曲展開、もう言うことナシ!

このアルバムは、双璧をなす傑作FAIR WARNINGの1stと同等のクオリティを有している。メロディアスハードロックのお手本であり、これを超える物は存在しないバイブル的アルバムだ。