誉め殺しじじいと対決する。 | 漏れ鍋の奇跡。

漏れ鍋の奇跡。

~私の私による私のための妄想・幻想・真実日記~

・・・さて。部員Aは九州の中心都市・福岡のとあるデパートでアルバイトをしております。
やはり、世の中には色んな人がいるわけでして。
お客の中にも、柔らかい言い方をすれば「個性が光る」、端的に云えば「個性がキッツい」つーか「ありえねー」人がおるわけです。
今回はその中の「誉め殺しじじい」を紹介しましょう。

「誉め殺しじじい」は見た目は身長の低い禿頭の普通のおっさんです。
彼は、我々販売員に突然近づいてきて、にっこり笑い、何か一言誉めて、去っていきます。
別に害はありません。(この点で「個性の光る」客の中でマシな方と云えましょう。)

あれはバレンタインフェアで、部員Aがチョコレートを商業主義に踊らされているかわいそうな女性に紹介・販売していた時の事です。
奴は突然やってきました。
隣りで同じく販売していたバイト仲間(30歳・美人)に、ついと近づき、
「清純派ハリウッドスターみたいだ」
とのたまいました。
ビックリして顔を見合わせた私と彼女を無視し、彼は今度は私に
「運命のキューピッドみたいだ」
と一言残し、去っていきました。
その場では、「わぁー、変な人に誉められちゃったねぇ~」と二人で笑い、清純派ハリウッドスターと「確かに貴方キューピッドみたいねぇー」「そんなことないっすよー」と談笑しただけでおわりました。
誰からであれ、人間誰しも誉められるのは嫌ではありません。

・・・って、あの。
今考えてたら、なんかおかしいですよね。
「運命のキューピッド」って。
「運命のキューピッド」は、「他人をくっつける」だけで、「自分自身がくっつく」わけじゃないっすよね。

「ねぇねぇ里美ちゃん、この人かっこいいでしょ××大出身で○○企業勤めで年収△△千万なのよ、やさしいし身長高いし、ねね素敵でしょ里美ちゃんもそう思うでしょ、だったら一度会ってみない?おばさん貴方達なら素敵な家庭が築けると思うの里美ちゃんもそう思うでしょ」
とお隣りに住む里見ちゃん(29歳0L)に無理やりお見合い写真を押し付ける30年後の自分がリアルに想像されました。誰ですか里美ちゃん。

・・・。
・・・・・・。
・・・・・・・・・。
・・・誉め殺しじじいさん、お願いです。
どうかもう一度いらしてわたくしを他の言葉で誉めてくださいませんでしょうか?

と、涙をのみながら今日もバイトに向かう私なのでした・・・。

誉め殺しじじいに関する情報、おまちしております。