◆前回のあらすじ◆
セイバーオルタとツーカイザーのバトルが始まり、互いに一歩も引かない戦いを繰り広げる。しかし、終盤のセイバーオルタによる容赦無い一撃により、ツーカイザーとトウゴは消し炭となってしまった。
そんな状況の中、カナヤはセイバーオルタに自分を助けてくれた人物は誰か訊ねたのであった。











セイバーオルタ「………」

カナヤ「黙ってないで教えてくれよ、セイバー!」





セイバーオルタ「それは…」










???「俺だ」

セイバーオルタ「!!」

カナヤ「⁉」












スタッ





カナヤ(何だ…あのアーマーは⁉)

セイバーオルタ「………」

???「アーマー解除」











プシューーッ!!!!


























???「………」















カナヤ「!!?」

セイバーオルタ「………」

???「実際にこうやって顔を合わせるのは初めましてだな…」










???「俺の名はカナヤ。お前を助けた張本人…命の恩人の一人だな」

???《私の自己紹介は諸事情により、あえて伏せさせていただきます》










カナヤ「お、俺が二人いる…⁉どういう状況なんだ、これは…⁉」

セイバーオルタ「………」

カナヤ「困惑するのも無理はない。ま、説明するから落ち着けって」










カナヤ(金髪姿の俺に加え、隣にいる金色の奴は何だ…?ますますわけがわからない…)

セイバーオルタ「………」










カナヤ「カナヤ…お前が目覚めたこの世界は、かつて俺が活躍した"カナヤオールトライアル"の世界だ。理解できるか?」

カナヤ「言われたらまぁ多少は…」

カナヤ「たった10話という短いスパンで幕を閉じた俺の物語…けど、終わりを迎えても水面下で地道にコツコツと実力・経験を積み上げ、今の地位にまで昇りつめた。何名かの犠牲を伴いながらもな…」

セイバーオルタ「………」





カナヤ「だが、彼らの犠牲は決して無駄にはしない。俺がここまでこられたのは周りの協力があってこそのものだから。これからは恩返し…それが俺のやるべき事だ」

カナヤ「そうか…」

???《ふむ。素晴らしい心構え》

セイバーオルタ「………」










カナヤ「ちなみにお前の目の前にいるセイバーオルタな…俺が最初に戦った相手なんだ」

カナヤ「なっ…⁉」





カナヤ「セイバー…もう一人の俺が言ってる事は本当なのか?」

セイバーオルタ「…あぁ、本当だ」





セイバーオルタ「カナヤオールトライアル 第10話以降の話になるが、私は再びカナヤと相まみえたのだ。その時、私は彼に負けた。最初の頃とは比べものにならない程に実力をつけていた事に驚きを隠せなかった…。ただ同時に、この敗北が何故かすごく誇らしくてな…自分でも信じられない…」





セイバーオルタ「私は彼に従うことに決めた。この暗黒サーヴァントを負かした目の前のカナヤにならばと…。それで、後ろにいるカナヤをこの世界へ連れてきたのは私なんだ」

カナヤ「セイバーが…⁉」

カナヤ「そうだな。事実だ」










カナヤ「何で…何で俺をこの場所に…⁉」

セイバーオルタ「何でだろうな…瀕死状態のお前を放おってはおけなかった…。別の世界のカナヤであっても…と言っておこう」

カナヤ「あ、ありがとう…」









カナヤ「俺はさっき、お前を助けた本人…命の恩人の一人と言った。つまり、他にもカナヤを助けてくれた者がいる

カナヤ「お前とセイバーオルタと…もう一人?」

カナヤ「正確にはもう一体だ」

セイバーオルタ「………」










カナヤ「もう出てきてもいいぞ」

カナヤ「⁉」










???《ふぅ…ようやく姿を見せられる時がやって来ましたねぃ…》

カナヤ「おわっ…⁉」










カナヤ「お前を助けたもう一体…"アバターブロガーギア6号機 えむ爺ギア"だ」

???《久しぶりですね、えむ爺ギア》

セイバーオルタ「………」

えむ爺G《わしはえむ爺ギア。ここしばらくカナヤさんの意識の中に身を隠してました》

カナヤ「なんだって…?」





カナヤ(アバターブロガーギア えむ爺ギア…?何なんだよ、一体…)



第5話[アバターブロガーギア] へ続く。