このは日はまず修学院離宮に来ました。

 

修学院離宮は桂離宮と同じ、宮内庁により管理されていて皇族の別荘で見学するには予約が必要です。

 

 

 

修学院離宮は下離宮、中離宮、上離宮と分けており、こちらは下離宮への御幸門。

 

 

こちらは下離宮の唯一の建築物、「寿月観」です。

 

 

とてもシンプルな作りで、襖絵の水墨画も渋い雰囲気出しています。

 

 

襖の上部にある欄間から地味に拘りを感じています。

 

 

こちらは中離宮へと通じる門。下離宮から中離宮への道はそれなりに長くて坂道でもありますから、体力に気をつけましょう。

 

 

紅葉の季節はまだなのですが、すでにちょっとだけグラデーションが見えてます。

 

 

こちらは中離宮の客殿。他の建築物と比べてかなり豪華な感じで見応えがありますね。奥にある特徴的な作りの棚は雲霞を象って「霞棚」と呼ばれています。天下三大名棚に数えられています。

 

左手の床の間と右手の襖にも特徴的な模様が施されており、手の込みようが凄いですね。

 

 

こちらの引き戸には鯉の絵画が描かれてます。

 

 

この金色の襖絵が特に豪華で、おそらく京都御所と……これは延暦寺かな?が描かれています。

 

 

こちらは上離宮への門。修学院離宮の敷地はかなり広くて、全部回すには一時間半くらいかかります。

 

ガイドさんによりますと、あまりにも敷地が大きいため野生動物も出没するし、近頃は熊も出るとのことです。

 

これだけの施設を管理するのは大変なんですね。

 

 

上離宮まで来ると標高もそれなりに高くて、こうして京都市を一望できます。

 

 

こちらは「隣雲亭」。

 

 

足元には赤と黒の小石が埋め込まれ「一二三石(ひふみいし)」と呼ばれています。

 

 

こちらの欄間も細かく作りこまれていますね。

 

 

 

こちらは「浴竜池」。谷川を堰き止めて作った巨大な人工池で、中には三つの島があり、橋から行き来できます。

 

この隣雲亭は標高が一番高い丘に建てられていますから、こうして浴竜池を一望でき、借景の雄大な山々も見えます。

 

 

違う方角に向くと京都市が見えます。

 

この日はなかなか空気が澄んでいるみたいで、ガイドさんによるとなんと大阪のあべのハルカスも微かに見えるらしいです。

 

 

こちらは浴竜池に浮かぶ中島へ通じる「千歳橋」です。見ての通り屋根を持つ屋形橋です。

 

 

 

こちらは窮邃亭。

 

 

「窮邃」の扁額があります。

 

内装はかなりシンプルで区切りもなく一つ大きな部屋になっています。

 

修学院離宮は敷地が大きいだけあってかあんり見応えがあって、特に浴竜池の雄大さと客殿の豪華さが印象に残りました。

 

離宮から出て、哲学の道へと参ります。

 

 

哲学の道をたどって、慈照寺(銀閣寺)へと参ります。

 

銀閣寺は以前参拝したことがありますが、今回は国宝の東求堂が特別公開されるからもう一度来ました。

 

 

 
予想通り、観光客がめちゃくちゃ多いですね。

 

東求堂の特別拝観は現場でしか申し込みができなくて、しかも一回ごと上限が設けられてますからもしかして待ち時間が凄いと心配していましたが、全然そんなことなくて、すんなり予約できました。

 

どうやら日本語ガイドしかなくて外国人観光客には人気がないらしい。助かりました。

 

 

東求堂の外から一枚。

 

東求堂は室町幕府8代将軍・足利義政が作った仏堂と書斎で、書斎部分は「同仁斎」とも呼ばれます。

 

現存する最古の書院造りとして有名で、足利義政が広めた「幽玄」と「詫び寂び」を重視した東山文化の代表ともされています。

 

室内は撮影できないため、文章のみで感想をお伝えします。

 

予約の時間になると、私を含めて十名ほどの見学者が中へと案内され、まずは仏堂に通されました。

 

仏堂では、黒い格子天井が落ち着いた雰囲気を醸しており、しばらく待っていると、見学者は三~四人ずつグループに分けられ、ガイドさんの案内で内部へ進みます。

 

ガイドさんによると、仏堂の天井は格子材を湾曲させて中央部を一段高くした「折上げ格天井」と呼ばれるもので、もっとも格式の高い天井形式のひとつだそうです。仏堂などでよく見られる理由も納得できます。

 

そういえば、二条城の二の丸御殿でも似たような天井を見たことがあります。あれは将軍の御殿だからこその造りなのでしょうか。

 

その後、襖絵などの説明を受けながら、同仁斎へと案内されました。

 

同仁斎は現存する最古の茶室であると同時に、最古の書院造でもあります。四畳半という間取りは、現在でも茶室の標準的なサイズです。床の間こそありませんが、二重の棚や窓を望む机の配置などは現代にも受け継がれています。

 

同仁斎であぐらをかいて座っていると、ガイドさんは「かつて八代将軍もここに座ったのですよ」と教えてくれました。同じ場所で同じ景色を見ていたと思うと、なんとも言えない気持ちになります。

 

歴史の重みを感じつつ、落ち着いた空気に浸れる、とても素晴らしい場所でした。

 

東求堂から出て、まだ時間がありますので銀閣寺を軽く回りました。

 

 

 

 

 

 

少し上るとこうして銀閣寺を一望できる場所がありました。

 

 

銀閣寺の映り込みを一枚。

 

紅葉の季節になればさらに美しくなるのでしょうが、黒と緑が織りなす落ち着いた雰囲気も、銀閣寺ならではの趣がありますね。

 

さて明日は旧三井家下鴨別邸と高台寺あたりを回ります。

 

それでは。