午後2時。
キョーコたちは精一杯にある人物に愛想笑いを浮かべていた。
「たく、俺さまが来たっていうのに、この向かい入れはなんだよ。」
彼女たちの目の前には、散々カナエたちにバカだと言われていたショー王子。
「申し訳ありません。」
笑顔を辛うじて作っているが、ひくひく頬をひきつらせた奏江が頭を下げる。
「まぁ、いいや。とりあえず、女用意しろ、女。」
「…わかりました。」
こちらは完璧な笑顔を作っているチオリ。
しかし裏では、
(この変態バカ王子!いっぺん地獄に堕ちればいいのに!!)
真っ黒な心を心の中で暴露。
(…?なんで女の人なんて必要なのかしら…?)
キョーコは首をかげた。何故必要なのか分かってないらしい。
「では、私たちはこれで…。」
カナエたちは部屋から出る。
「ねぇ、モー子さん。」
「なに?」
「どうして女の人が必要なの?」
「ぶ!なんてこと聞くのよ!!」
いきなり聞いてきたので思わず吹き出してしまう。チオリも目を白黒させてキョーコを見ていた。
「え?聞いちゃ行けないことなの?」
「だ、ダメに決まってるでしょ!!っていうか他の人間に絶対にそんなこと聞くんじゃないわよ!?とくに男!!」
「なんで?」
「そ、それ…!!ち、チオリ任せた!!」
「…え。ええ!?」
逃げるように去っていくカナエ。くるっと当然、キョーコはチオリのほうを見る。
「ねぇ、チオリさん。どうして?」
「そ…それは…あ!そうだ!私やることがあったんだわ!じゃ、じゃあね!キョーコさん!!」
チオリも一目散に逃げいく。
「ええ!?どうして教えてくれないの~!?」
ねぇってば!!と追いかけて、キョーコは結局二人は教えてくれなかったのだった…。
「って、ことなんです。」
薔薇の庭。相変わらず、庭にはキョーコとレンしかいない。
レンは固まっていた。ソレを聞かれたので。
「教えてくれませんか…?」
上目遣いで聞いてくるキョーコ。
(俺にどうしろと!?)
意味は知っている。しかしだ。
言えるわけがない。
この天然記念物、絶滅寸前の乙女で純粋で無垢で汚れを知らないこの娘に言えるわけがない!
言える人間がいたら、是非教えてもらいたいものだとレンは思うのだった…。