「…と言うわけでして…。」

蓮はローリィに話した。出会いから何もかも…全てを。

「…マジか…。」

流石のローリィも二人の出会い方、他モロモロには驚いたようだ。

「…でも…そうか…だからあの子は愛の欠落者なってしまったんだな…。」

彼女の過去はローリィの予想以上に悲しく、

「よく耐えられたな…あの子は…普通なら、耐えられるはずがない…。」

母親に愛されず、いじめに合い、幼なじみに家政婦扱いされて捨てられる。

これだけだと、はっきり言って救いがまったくないため、ローリィは不思議だった。

「…そうですね…俺もそう思います…。」

二人は知らない。キョーコが心のよりどころが、あったことを。

それは幼なじみの存在ではない。

彼の前では泣けなかったのだ。泣かなければ傷が癒えるわけがない。

実際、幼なじみの前で泣いた数は指で数えられるほどだ。

「だが…お前がいたから耐えられたんだろうな…。」
「え…?」
「あげたんだろ?石を。」

石と言うのはキョーコが大切にしている碧い石だ。

「彼女はそれを頼ってたんだろう…本当に辛くて泣きたい時に…。」

ローリィの読みは当たっている。あれが唯一の救いだったで少年を思い浮かべなが泣いていた…。

だからだろう。

キョーコ自身が気づかないうちに石をくれた少年を好きになっていたのだ。

「…お前、最上君を大切にしろ。心から愛せ。他人から傷つけられた傷は他人しか癒せないんだ。自己再生なんて出来ない。それはお前がよくわかってるだろう?」
「…それは…。」

他人から傷つけられた傷…蓮は沢山それを持っていた。

「…蓮。だから、もう隠し事を彼女にするな…嘘は大切なものを傷つける…。」
「…!?で、でも俺は!!」
「わかってるっ。お前が自分を責めてるのは!!だからってな!最上君を欺いていて良いはずがない!」
「あ、欺いてなんか…!」
「一緒だ!拒絶されたくなくて言いたくないのは分かるが、言わないと大変なことになるぞ!?」
「た…大変なこと…?」
「いいか!?大切な人間に嘘をつかれるのが1番傷つくんだ!つまりお前は、最上君を傷つけようとしてるんだ!分かるか!?」
「…!?」

ローリィの言葉が、容赦なく蓮の胸に刺さった。

「そんな俺は…。」

本当はわかっていたことだ。だが、怖くて気づかないふりをしていた…。