宝探しゲーム

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社長が騒ぐのが好きなのはよく知っているし、ましてやイベントを開催するのは知ってる。

でも・・・だからと言って、

これはやりすぎよ!

デカデカと『宝探しげーム!!』と書かれた看板が出ていて、

LME本社の中にはそれの張り紙がアチコチ張られていた。(ちなみに、これはラブミー部の私たち三人が張った。)

私がやりすぎだと思ったのは、これらではなく、(社長ならいつものことだから。)

宝探しの商品だ。一等賞が、どこかの旅行チケットだはなく、

どうして、あの破壊中に忙しい敦賀さんと『一日デート券』なの!!

そう、あの忙しい敦賀さんとデートすることができると言うもの。

そのためだろう、タレント関係なく、女性社員たちは、燃えていた。

そう思わない!?モー子さん!!

横にいるモー子さんに視線を移すと彼女はなぜかぶつぶつと何かを言っていた。

「も・・・モー子さん?」

「一体、いくらで売れるかしら・・・。」

え・・・も、モー子さん・・・?

「あ、ごめん。気づかなかった。」

モー子さんはようやく呼びかけたのに気付いてくれたから、

「あの、モー子さん・・・何をぶつぶつと・・・。」

いくらで売れるとか聞こえたんだけど・・・と思いながら聞くと

「ああ・・・もし、これを獲得して、オークションで売ったらいくらで売れるかなって考えてたの。だって、あの敦賀さんじゃない?」

予想はかなり当たっていた。

「そ、そうなんだ・・・。」

まぁ・・・モー子さんらしいというか・・・なんというか・・・。

「でも、二等もすごいわね。」

「え?」

「だって、最新型3Dテレビよ?」

「あ~確かにすごいかも。」

「これも売ったら高く売れるわね。」

「・・・モー子さん・・・お金好きだよね・・・。」

「なにを今更。当たり前じゃない。愛で腹が膨れるわけないわっ。

あっぱれ、モー子さん・・・。

「それより、すごい人ごみね。」

「まぁ・・・タレント&社員、全員いるから。」

「社員何人いるんだけ?」

「たしか・・・700は超えてたような・・・。」

ここは学校かっ。

思わずツッコムモー子さん。

ちなみにそんな沢山いるからだろう。

そんな人数が一度に集まったら大変なため、私たちがいるここはLMEの本社の中ではない。

社長がみずから貸しきった遊園地の中だ。それもすごくでかい。

「こんなとこで探すのは大変ね。」

「だよね。でも、ヒントくらいはあるんじゃないかな?」

「あっても、社長のヒントよ。アテにならないわ。」

「あはは、確かに。」

社長のことだから、とても手の込んでるものか、わけがわからないものだろう。

「でも、人ごみのなかとはいえ、敦賀さんはわりやすいわね。」

「え・・・?」

「ほら、前のほう見てみなさいよ。」

「あ・・・。」

モー子さんの指差したほうをみると、確かに背の高い男性がいた。結構前のほうだけれど。

180は超えてるだろう背丈は確かに敦賀さんぐらいにしかいない。

となりには社さんぽいのがいるのを確認すると突然彼はこちらを振り向いた。

「え・・・!?」

びっくりしていると社さんは顔を何故か明るくして、隣にいる敦賀さんを呼んで、こちらを指差す。

「こっちに気付いたみたいね。」

「う、うん。」

敦賀さんは社さんに言われた方向をみて、私たちに気付いたのだろう、微笑んだ。

「・・・っ。」

〔ひ、光が~~!!〕

〔じょ、浄化される~~!!〕

突然の神々スマイルに浄化に私の分身たちが、浄化されていき、敦賀さんをみていた女性たちは蒸発していく。