2024-1-27 

 

朝の短歌  20首

 

朝飯はいただき物の塩昆布少しだけ添えこれが好物

 

風吹けばどこかががたがた音たてる隙間あるらし住まいのどこか

 

階段の破れし絨毯如何せん修理をするに一肌脱ぐか

 

気づいてか気づかぬふりか知らん顔のぼれりゃいいか下れればいいか

 

北風の通り道なる我が通路蜘蛛が巣を張り共に揺れたり

 

この春は苗を買おうぞ取り置きの種では生らぬかぼちゃの執念

 

暗記する歌詞を睨んでぶつぶつとつぶやいておりコンサート間近

 

究極は愛だと理解するまでの遠い道のり表現の極み

 

よく読んで!師匠に言わるも上の空そんな時代が長く続いた

 

新燃に煙はなくて遥かなる連山に薄雪積もるを見たり

 

あの山の麓の村は若かりしときに遊んだその時のまま

 

時のたつことも忘れて語り合うおんな4人の嬌声響く

 

一番の幸せタイムよと言い合って尽きぬおしゃべりの時間を過ごす

 

覚えるに近道はなし歌詞カード反復しているまだまだ遠い

 

食べ過ぎねでも食べたくて自己嫌悪美味しいものも生きているうち

 

原稿を書き終えた朝の爽快を誰にも言わず発送をする

 

マニキュアを紫色に変えた朝手先がくすんで気分が沈む

 

切り口の元気の良さに気を良くしも一度茂れと蕪に水遣る

 

人参も大根もカブも切り口に芽が出る力を持っているのね

 

眠ろうとすればするほど歌の歌詞脳裏を巡る冬冷えの夜