2022-8-20  14首

 

わが夏はもう終わりけりあの子らが帰った後の残りのから揚げ

 

米良川にアユ釣る人の手さばきをじっと見ているコテージテラス

 

金網の高みを渡るサルたちよ子ザルのしつけの見事さ思う

   ほらほら危ないよ‥なんて言わずとも子ザルは自分の身を守るように学びます。

 

木を揺するサルたちがいて深山は今百合の時季219号

   一面に張り巡らされた落石除けの金網の間から野ユリが満開でした。

 

歳を経て思い出すことのみ多かりきカーブのひとつも思い出なりて

 

新しきトンネルができ近くなる西米良はわが桃源郷なる

 

清流の音聴く夜のあの灯り温泉への道照らす常夜灯

 

久々に入る温泉頭上には米良の山々われらを見おり

 

妖怪のかりこぼーずよ出て来いよ出てきて話をしようじゃないか

 

一人孫我が背を越してすんなりと伸びし手足がなぜか眩しい

 

手を振って別れた後の虚脱感彼らは西に我らは東

   福岡組は西米良から人吉に降りて、高速で帰ります。我々は米良街道をひた走り自宅へと…。

 

ほうじ茶を買い求めたり水上は湯山の産と店主の言えり

 

ここにある猪肉一つにもドラマあり米良の育む捕獲の様子

   罠だったり銃だったり・・決して労なくしてここに肉として並んでいるわけではありません。

 

渓谷がだんだんなだらかになるころに人里があり西都が近い