国道219線、西米良に入ったらすぐこういう光景が広がってきた。
母ザルのあとを追いかけて子ザルが金網を渡って移動している。
何組も何組も・・。
金網の高さは首を上げて見上げるほどの高さだ。
近くの木の枝が意味ありげに揺れる。
野生のサルたちが軍団で生活しているのだ。
 
九州山脈の一部の米良の山々・・。
動じざること山の如し・・とはよく言ったものである。
山々の間に人々の生活があるのだ。
山々はさまざまな動物たちにも恵みを与える。
春夏秋冬姿を替えながらも、大いなる部分では変わらない姿勢を保つ。
 
夏の家族の再会。
束の間の滞在の中身は濃く、緊密度を増す。
ファミリーコンサートから始まり、6人2台の車での移動。
小林の鯉料理→人吉へ→国道219号線で西米良へ
直接行けば2時間くらいのものなのに、なんと小林回りで九州山脈の尾根伝いの道を使って西米良まで行く予定ではあった。
いけないことはなかったと思うが、ナビで道を探すも案内していないのだった。
通行止めではなかったと思う。
 
久々のループ橋を使って天空の路を走るような気分を味わい、人吉に着く。
その街の手前で219号線に乗り換えて西米良を目指す。
相良・朝霧・免田・湯前・・と昔通った時の記憶が蘇り妙に懐かしさを感ずる道なのだ。
そうして、西米良に着いた途端のサルとの遭遇だったのだ。
大いなる山には様々な生き物が棲息しているのだ。
サル・いのしし・鹿・うさぎ・キツネ・狸・・・そしてかりこぼーず。
え?かりこぼーずって何かって?
米良に昔から住む魑魅魍魎のひとつ・・いわゆる妖怪の一種なのだ。( ^^) _U~~
誰もその姿を見た者はいない。
温泉場にもいる、学校にも役場にも、神社にも寺にも・・・そして人々の心の中にも。
一ッ瀬川の源流である米良川の清流でアユを釣る人を見ながら我々は新しくできた施設でグランピングを楽しんだ。
グランピングとはそれぞれに調べればそれなりの答えもあろうが、いわゆるキャンプとホテルの間のようなもので、外での料理を楽しみコテージや大型ファミリーテントで宿泊することに極まる。
我々はコテージだったが二戸分を貸し切り宿泊した。
遅くまで日頃はできない会話を楽しみ深め理解しあった。
会話はきずなを強める。
凝縮された三日間・・なんと濃く密度高く意義のある時間だったことだろう。
今年の夏も酷暑の中終わっていく・・右と左に宮崎組と福岡組が分かれていったそんな気持ちの中に今少しの虚脱感さえ漂う。