木立の陰が日に日に濃くなって、すっかり「初夏」らしい季節でございます。


この季節になるといつの間にか、父がお座敷の障子を入れ替えてくれているのですが、
今年は初めて私も手伝わせてもらいました。


差し込んだ陽の光が透けて陰をつくり、今日は心地好い風が通り抜けます。


お日様の光が見えるのに、光を遮断している いつもの襖より涼しげ。。。
光と言うより、陰と風を愉しむものなんだな。



障子をしまう場所、取り付ける向き、右左の造り、入れる順番 etc・・・

父にあれこれ教えてもらいながら、日本で昔から使われてきた物なのに、結構自分も知らずに過ごしてきてしまったなぁと改めて感じました。


冬の座布団を片づけて、油団(ゆとん)代わりに、竹の敷物を畳の上に。
足元がひんやりします。



春の掛け軸から、「夏山」のお軸に。



クーラーも扇風機もない時代から、日本人は少しでも季節を愉しめるように
そして過ごしやすいように、とても繊細な工夫をしてきたんですね。


確かに手間もかかります、そしてなかなか気を配ることが行き届きませんが
季節ごとの室礼というものにもっと意識を向けて、暮らしの中でサラリと愉しみながら伝えられるようになりたいなぁ。


当たり前のように続けてくれている父に感謝


お店の金魚の水鉢にも水草が入って涼しげ








夏の準備、ひとつ完了☆