赤い霧
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株式会社 ビーケーワン


1887年英国のブラックフィールド村に、『デイリー・テレグラフ』の記者と名乗る男が十年振りに帰郷する。
この村で昔起こった密室殺人事件を正体を隠して調べ直すためだった。
十年前に娘の誕生日に手品を披露するはずだった父親が、カーテンで仕切られ密室状態になっていた部屋で、背中を刺されて死んでいたという事件だ。
当時の関係者の協力で事件を再調査するが、そのうち新たな殺人事件が起こってしまう…。

奇妙な密室殺人と犯罪史上最も有名な連続猟奇殺人を融合させた冒険小説大賞受賞作。


『フランスのカー』と言われるポール・アルテの冒険小説大賞受賞作です。
ミステリでいいじゃんかと思うのですが、後半から冒険小説らしさにはなります。
ちゅうかですね、この方法を使えばミステリはすべて冒険小説になるのではと思うのですけど。

密室殺人ではポール・アルテらしさがでています。
犯罪史上最も有名な連続猟奇殺人がなんで何であるかは、1887年英国という設定からもだいたいわかるかと思います。
ポール・アルテとしては実験的な作品だったかもしれません。
それでも読者に支持され成功しているのだから、やっぱりポール・アルテの評価はフランス内外問わず高いですね。