- 第四の扉
- \1,100
- 株式会社 ビーケーワン
オックスフォード近郊の小村にあるダーンリー家の屋敷。
ここには数年前に密室状態の屋根裏部屋で全身を切り刻まれて死んだダーンリー夫人の幽霊が出るという奇妙な噂があった。
その屋敷に霊能力を持つと称するラティマー夫妻が越してくると、さらに不思議な事件が続発する。
隣人の作家アーサーが襲われ、と同時にその息子ヘンリーが失踪。
数日後ヘンリーは同時刻に別々の場所で目撃される。
そして呪われた屋根裏部屋での交霊実験のさなか、またしても密室殺人が…。
紹介する『第四の扉』は著者のデビュー作で、ニャック・ミステリ大賞受賞作。
探偵役には犯罪学者 ツイスト博士が登場する。
ポール・アルテのことを何で知ったのかは忘れたけれど、たぶん何かの書籍を読み終わり、その巻末の解説の中で『フランスのディクスン・カー』と紹介されていたから興味を持ったのだと思う。
密室殺人というものは、今でも日本では新本格として、おもしろパズルとして、名作へのオマージュとして発表されることが多いけれど、はたして外国にもまだあるジャンルかなと思っていた。
そこにフランス人作家のディクスン・カーが現れ、しかも密室トリックの作品を連発し、それが国内外で高い評価を得ていると知ったとき、これは読まずにはいられないと思った。