駅前の広場で、

季節折々のイベント。

 

七夕が近くなれば、

笹飾りに願いの短冊。

 

クリスマスには、

ツリーにメッセージカード。

 

近くのテーブルに、

カードとペンが置かれて、

みんなが好きにコメントを書いて、

飾れるコーナーができる。

 

通りすがりに、

書かれていることを、

眺めるだけでも楽しくて、

 

気が向くと、

足を止めて、

どんなことが書かれてるかな、

なんて、

いくつか読んでみるのが結構好き。

 

直近で印象深いのが、

母の日の頃のメッセージボード。

 

『こきつかわないでください』

 

子から?

親から?

 

オールひらがなで、

稚拙でも達筆でもない文字。

意味深過ぎて、

私の中に静かな衝撃が残った。

 

 

そのコーナーで、

受験の頃。

 

受験生向けの応援メッセージ

&

受験生の決意表明の

コーナーを眺めていたら、

 

一枚のメッセージカードに、

目が止まった。

 

『ディズニー行きたい!

 早く受かれ!!』

 

なんか、

うちの子じゃない?

って思ったら。

やっぱりうちの子だった。

 

 

受験生がいると、

家族みんなで、

なんとなく我慢の日々。

 

知らない間に、

子どもたちの間で、

「受かったら、

 ディズニーランドに行こうね」

ってことになっていた。

 

カレンダーを眺めながら、

この日がすいてるはずと、

行く日を決めて、

詳しい友達にあれこれ聞いて、

お昼ご飯はどうしようか、

お土産に何を買おうか……。

 

親も行くかと聞かれたけど、

あまりにも嬉々と計画を立てているので、

口出す雰囲気でもなくて、

 

親はなんとなく、

好きにやりな〜〜。

行っておいで〜〜。

って、送り出すことになった。

 

3人だと、

アトラクションで、

常に1人乗りになる子が出るのが嫌だと、

結局は、

友だちを1人誘って4人に。

 

ディズニーランドに行きたい、

仲の良い子。

というだけでなく、

 

うちの子たちがやりたいと思っている、

できるだけたくさんの、

アトラクションを回るべく、

動き回ることに、

理解のある子。

 

うちのきょうだいと行くことに、

抵抗のない子。

 

というのを条件に、

声をかける友だちを、

選んだみたいだった。

 

 

事前購入のチケット代は親が払って、

交通費はチャージして持たせる。

 

直前にディズニーランドに行くと言ったら、

祖母がお小遣いをくれたので、

園内の飲食や買い物は、

それを自由に使うということになった。

 

行く数日前に、

天気予報を見たら、

雲行きがあやしく、

レインコートを準備。

 

 

こういう時の、

うちの子たちの行動力は、

ものすごくて、

 

自分たちで目覚まし時計をかけて、

朝4時に起きて、

始発に乗って一番前に並び、

閉園まで遊び倒した。

 

この日はすいているんじゃないか、

という予言は、

結局、大雨で、

アトラクション乗り放題。

 

三十数個、

ショーなども含めて、

行けるところに全部行って、

好きなところには、

2度も3度も乗れたと、

大満足のくったくたで帰ってきた。

 

思った以上に遊び倒してきたので、

心配になったのは、

友だちのこと。

 

無理やり、

連れ回したんじゃないでしょうね?

きょうだいもみんなで仲良くできた?

 

質問攻めにしたかったけど、

 

帰ってきて、

ご飯を食べて、

お風呂に入ったら、

全員気絶するように寝てしまった。

 

翌朝、

一緒に行った友だちのお母さんから、

 

きょうだい仲良くて楽しかったみたい。

また一緒に行きたいそうです!!

 

って、

メッセージをいただいたので、

とりあえずは大丈夫だったみたい。

一安心。

 

 

数日後、

落ち着いたところでやりだしたのが、

精算。

 

ポップコーンも、

チュロスも、

気になる味をいくつか買って、

4人で分けるやり方で、

 

いろいろと食べれて大満足。

 

決まったお小遣いを、

できるだけ有効に、

使ってきたみたいなんだけど、

 

その場その場で、

順番に支払いをしたので、

 

誰がいくら払ったから、

誰から誰にいくら渡して……。

って、

かなり厄介なやり取りしてる〜〜〜。

 

行き違いで、

ケンカの元になったりしないか?

なんて、

恐々見守ってたんだけど、

 

何も揉めずに、

それぞれが、

支払いを済ませて、

あっさり終了。

 

みんなそろばん習ってて、

暗算得意で、

計算力も記憶力も確かだから、

一円単位で問題なく、

すんなり精算できちゃうんだね。

 

わが子ながらすごいな。

と、

感心したりした。

 

 

子どもたちが小さい頃は、

ディズニーランドに行くとなると、

準備も荷物持つのも、

全部親で、

 

パパと協力して、

一番下の子は抱っこ紐で、

子どもたちの機嫌や体調を気にして、

帰りはみんな寝ちゃって……って、

ものすごく頑張った記憶があるのだけど、

 

中高生にもなると、

こうまで、

手が掛からなくなるものなのかと、

しみじみと噛み締められる、

出来事となった。

 

頼もしや〜〜。