母の日や誕生日に、
子どもたちから、
『肩たたき券』。
子育てあるあるだ。
わが家でもご多聞にもれず、
何回か、
子どもたちからもらってきた。
そのもらった『肩たたき券』
子どもたちには、
「いつ使うの?」
って言われるけど、
なんだかんだいって、
使ったのは1〜2回。
よく券に、
『10分』とか『30分』
って書いてあるけど、
忙しい子どもたちの、
その時間は、
とっても貴重に感じられてしまって、
その時間があったら、
宿題は?とか、
明日の準備は?
って、
ついつい、
口をついて出てしまうのだ。
あと、
私の肩こりは、
なかなか頑固なものなので、
子どもの手で、
押されたくらいでは、
なんの解決にもならず、
子どもの気持ちを汲んで、
やってもらったところで、
その時間、
じっとしているこちらも、
なかなか長く感じられてしまって、
あれしたい。
これしたい。
って、耐えるような時間に、
なりかねなかったりもする。
小学校低学年の頃一度、
手で押されても弱いからと、
足で踏んでもらったら、
楽しそうにやってくれたけど、
私は筋を違えて、
2〜3日痛みが残ってしまったので、
力があれば良いというものでもなく、
欲しいのは『技』なのだと痛感した。
初めて、
子どもが『肩たたき券』を、
プレゼントしてくれた時、
おっ、きたきた〜〜。
って思った。
誕生日や母の日で、
何かしてあげたいけど、
良いと思うものは、
どれもお金がかかることばかり。
じゃぁ、
お金を掛けないで、
自分のできる事、
って思って、
『肩たたき券』や、
『お手伝い券』に、
行き着く思考は、
自分にも経験がある事で、
何かしたい!って、
そういう気持ちが育ってくれている事が、
母親にとっては、
何より嬉しいプレゼントだ。
だから、
何回も、
使わないの?
って聞いてくれるけど、
こちらは、
券をもらった時点で、
充分な愛情を受け取っていて、
大満足なのだ。
でも、
そんなある日、
受け取って、
大切に高いところに、
置いておいた券が、
風か何かで、
床に落ちていたみたいで、
それが、
子どもに見つかって、
それ以来、
テレビなどで、
子どもの肩たたき券の、
話題が出るたびに、
「うちでは、
次の日に床に落ちてたけどね」
なんて、
誇張されて、
いじりのネタにされている。
次の日ってことはないでしょう〜〜って、
一部を反論したところで、
落ちていたのを見られた事実は、
変わらないので、
まるで子どもの心を、
無碍に踏み躙った、
ひどい親扱いで、
笑いのネタにされ続けている。
受け取ったあと、
特別なものだからと、
置いておくから、
こういうことになるんだけど、
そういうのを含めても、
あるあるなのかな?
たまに溜まった書類を整理してると、
子どもの手書きの『肩たたき券』が、
ふっと出てきて、
しばらく手に取って眺めたりする。
その紙切れを、
そこからどうする?
ってなって、
やっぱり捨てる気になれずに、
書類の山に戻すから、
時を経て、
また、
書類をいじると、
ひょいっと、
姿を見せ続ける。
先日、
肩こりを訴えたら、
息子が、
「マッサージしようか?」
って言ってくれたので、
藁にもすがる思いで、
お願いしたら、
手の力が強くなっているのはもちろん、
どの辺をどの角度で……、
って、
いろいろと工夫をしてくれるようになって、
期待してなかったのに、
かなり効いて、
びっくりした。
次に、
ひょんと、
肩たたき券が出てきたら、
「これ使いたい!」って、
言ってみようかな?