うちの子、

3人とも連れていった、

陶芸教室の話。

 

 

乳児期には、

木や樹脂の、

割れない食器を使っていたが、

 

陶磁器や、ガラスなどの食器を使った、

食事の美味しさも、

知って欲しいと思って、

 

歳とともに少しづつ、

割れる食器も、

子どもの食膳に、

並べるようにしていった。

 

ある程度割られることは、

想定の範囲内。

 

割れる食器を使う事を決めたのは、

私なので、

わざとでなければ、

割られても、

怒ることも叱ることもしなかった。

 

けど、

 

子どもの不注意で、

割れた食器を片付けるたびに、

どうしたら、

絶対に割らないようにと、

気をつけようと思ってもらえるか、

ということは考えた。

 

例えば、

自分で作った食器だったら、

割れないように、

気をつけるかな?

 

 

いろいろと探して、

 

公共の施設で、

シニアの方が、

趣味で陶芸をされているサークルで、

 

年に一度、

施設の文化祭で、

子ども向けの陶芸教室を、

開催してくれていたので、

 

そこに足を運んで、

子どもが、

自分で使う食器を、

自分で作らせてみることにした。

 

材料費を払えば、

粘土を一塊もらえて、

その粘土から、

好きなものをいくつでも、

作って良いルール。

 

私の希望はお茶碗。

 

自分が食べたい、

ご飯の量が入る大きさで作ってね。

と、リクエストした。

 

子ども1人に、

サークルの方が1人づつ、

ついてくれて、

 

一般的なお茶碗を見本に

ろくろではなく、

粘土遊びみたいに、

手で形を作っていく……。

 

不恰好でも、

どんなでも、

本人がお茶碗だというのなら、

文句は言うまいと胸に決めて、

自由に作らせた結果、

 

お茶碗とリクエストせずに、

これが出来上がってきたら、

小鉢として使うかな?

といった、

少し底が広い感じの形。

 

一番下の子のが、

一番大きいものになった。

 

余った粘土で、

大人が使うような、

大きな立派な湯呑みもできた。

 

 

その日は持ち帰らず、

預けて帰宅して、

一月後に取りにいくと、

 

釉薬に付けて、

焼かれた、

ちゃんと使える食器を、

受け取れた。

 

 

早速、

子どもたちのお茶碗として、

使用開始。

 

市販のものより、

分厚くて、

やや重いかな、

と思ったけど、

 

とっても喜んで使い始める。

 

モリモリ食べて、

 

思った通り、

 

扱いも、

とっても気をつけるようになって、

効果てきめんだった。

 

とっても大切なお茶碗だったので、

ちょっと欠けたくらいでは、

手放す気になどならない。

 

毎日のように使って、

3〜5年ほどは頑張ったかな。

 

手作り感溢れる、

柔らかい感じだったので、

持ち感が良かった一方で、

思いがけないタイミングで

パカッと割れたりしてしまったのだった。

 

 

実際に使ってみると、

もっとこうしておけば良かったかなと、

思うところもあったみたいで、

 

また作りに行きたいねと言っていたが、

タイミングが合わず、

この件はこれのみ。

 

 

自分の手で食器を作る経験を通して、

子どもたちが感じたことは、

市販の大きさも形も揃っている食器って、

すごい!!

ということ。

 

どんな食器も、

丁寧に作ってくれた人がいるのだと、

わかったみたい。

 

食卓で食器が壊れることは無くなった。

 

まぁ、

普通に成長もしてるしね。

 

 

やったから何が良かった。

ということより、

 

やっておいて、

良い経験になった。

というお話。

 

 

会場で、

奥に並べられていた、

サークルの方々の作品は、

どれも素敵で、

 

自分の使いたいと思う形の食器を、

一つ一つ作って、

大切に使うのも、

良い趣味だなぁと思った。

 

 

うちの子たちに、

新たな気づきをたくさんくれた、

貴重な経験に感謝だ。