上の子の時にやってみて、

これは良いと思った習い事は、

下の子にもやらせた。

 

3人とも習った習い事は、

1人目2人目と通い続けるうちに、

いろいろと発見や思うことがあったり、

最初思っていたこととは、

印象が変わったりもしたので、

 

振り返りながら、

まとめてみようと思った。

 

今回は、

書道教室。

 

 

うちの子が通ったのは

小1〜3年。

 

当初から、

字を書くことは、

一生ついて回ることなので、

子どものうちに、

一度はきちんと書くことを、

学ばせたいと考えていた。   

 

 

書道教室は、

探すと家の近くにいくつも見つかったため、

何箇所か見学して回った。

 

普段の字をきれいにするのが目的なら、

ペン習字という選択肢もあると思い、

子ども向けの硬筆専用の書道教室始めます。

という教室が近くにあったので、

そちらにも体験に行ったりもした。

 

やりながら思ったのは、

 

硬筆だけだと授業料が安くなるが、

一気に、家でできる感が強くなる。

 

書店にたくさん練習解説の本があるので、

それを家でやればもっと安くできる。

 

それだったら、

わざわざ現代ではあまり使わない、

毛筆を学ぶことに、

どのような意味があるのか?

 

いろいろと考えたが、

 

書道は、

長年日本語を支えてきた、

筆という筆記具の、

使い方を学ぶことを通して

日本の文化に親しむ教養なのだ。

 

という思いに至り、

 

習うなら、

文字を身に付ける時期だと、

 

小学校低学年の頃に、

3人とも通わせることにした。

 

 

数ある書道教室から、

 

学校の近くにあった、

個人宅の一室で、

開かれている教室に通った。

 

先生の周りに5つ机があるだけの、

こじんまりとした教室で、

 

目の行き届く環境で、

ベテランの先生にきちんと、

ご指導いただけそうなことが、

決め手だった。

 

 

教室に着くと、

半紙を10枚取って、

席に着く。

 

その日の課題の見本を先生から受け取り、

見本を見ながら一枚書いて、

先生に見てもらう。

 

先生から、

赤い墨汁で気をつけるところの注意を受け、

その注意を踏まえて、

書き方を練習するのがその日の目標。

 

そこから、

2〜3枚書いては見てもらい、

10枚書いたら大抵終わり。

 

出来の如何によっては、

枚数を追加されることもあるが、

おおよそ45〜60分のレッスンだった。

 

月に一度、

硬筆の練習日があって、

その時は毛筆はお休み。

 

教室は書道会に属していて、

月に一度、

毛筆と硬筆の学年の課題を、

1点ずつ提出する。

 

出来が良ければ、

昇級したり会誌に載ったりするのが、

励みだった。

 

 

子ども好きのおばあちゃん先生で、

優しくて、

品がありながらも飾らない人柄。

 

でも、

しめるべきところは、

凛と注意してくださる、

指導者としても信頼できる方。

 

書に関しては、

子どもだからと甘やかすことはなく、

 

子どもが書いたものを見せたときも、

注意したところが直っているなど、

必ず一つ二つ良いところを誉めた後に、

次に気を付けるべきところ一つ伝えてから、

取りかからせる。

 

的確でわかりやすい指導。

 

 

大人の生徒さんもいて、

子どもの学ぶ書道とはまた違った、

奥深い書の世界を、

垣間見せていただけたことも、

良かったと思っている。

 

 

年に一度、

何級まで昇進したかのお知らせを、

親宛にいただくので見たら、

『四段』と書かれていて二度見した。

 

うちの子そんなにすごいの?

って驚いたのだが、

 

その書道会独特の、

システムなのかもしれないが、

 

子どもの級と大人の級は別物らしく、

小学生は子ども扱いで、

 

「子どもの六段が大人の1級相当」と、

会誌に小さく書かれているのを見つけて、

納得できた。

 

 

通わせた結果、

 

子どもたちの字が、

どれだけ美しくなったかというと、

ノートの文字は年相応。

普段の何気ない文字まで達筆、

ということにはなっていない。

 

聞くと、

2人は日常生活用と、

ここぞというとき用で、

字を使い分けているそう。

 

普段あまり使う機会はないが、

筆ペンの文字はとても美しい。

 

あと1人、

スピード狂で、

字をきれいに書くことに、

最後まで興味を持てなかった子がいる。

 

書道を習っていたことは覚えていても、

何をやったか、何を注意されたか、

まるで思い出せない。

と言うのである。

 

そんな子も、

筆遣いの基本は身に付いているので、

書き初めなどは、

なかなか立派に書くのだけど、

普段の字は、

書道を習っていたなど言い出せない感じ。

 

もし習っていなかったら、

もっと大変なことに、

なっていたのかもしれないが、

 

それなりの期間きちっと通っても、

こんなこともある。

 

 

書道を習っていたおかげで、

学校の書道の時間や、

書き初めは、

うちの子は誰も困らない。

 

書道の作品は、

廊下に並べて貼り出されることが多いので、

 

誰に見られても、

恥ずかしくないようにはなれる。

という効果はある。

 

 

中高生になって、

文化祭の壁装飾などの文字書きなど、

大きな文字を書く機会もあって、

1人で取り組むわけではないが、

戦力として力を発揮することもあるみたい。

 

半紙の中で、

全体のバランスを取りながら、

人に見られる文字を書く訓練という側面も、

あるのだと、実感した。

 

 

みんながみんな、

美しい字を書くように、

なったわけではないが

 

筆遣いの基本は、

どの子もきっちりと、

身につけさせていただいた。

 

良いタイミングに、

良い師に学ぶことができたと思っている。