2018.9.14 文學の森刊行
堀切克洋句集『尺蠖の道』より

俳句は文学ですから、年齢うんぬんと言う話は野暮ったいのですが、それでも同年齢の人達には特別な親しみがあります。なんとなく自分と同じ年齢の人が頑張っているのを見ると嬉しくなります。ちなみに僕と同年齢は神野さん、外山さん、楓子さん、みろくさん、そして堀切くん。

1983年生まれの俳人の良いところは、みんな見ている方角(俳句のね)がバラバラで(多分)、集まってもおそらくバラバラで意見が一致しなさそうなところ(多分)かなと。それでもみんなの活躍は気になるし、頑張っている姿を見ると、なんとなく嬉しい。

さて今日は堀切克洋くん(陰では堀ぽんと呼んでます)の句集『尺蠖の道』を読んでいきます。

堀切克洋句集『尺蠖の道』

涅槃図の川となるまで象が泣く

わんわんと。

芯折るる音またひとつ大試験

大きな試験、大試験。

もう父が休んでゐたる汐干狩

父は体力とやる気が少ない。でもみんなにはぜひ頑張ってもらいたい。

ふんどしの近づいてくる祭かな

僕が子どもの頃、地元のお祭のことを「ふんどし祭」と呼んでいました。ちなみに僕と僕の友だちはみんなズル休みしました。

かなかなや塗ればすうつとする薬

スースーするよ。

とはいへど楽しきことも二月尽

ちょっとある。たまに。

しばらくは鹿臭きまま古寺巡る

鹿の糞チョコレートってお土産があるけど、大人になればなるほど買うのをためらってしまいます。

フランスのポストは黄色夏近し

フランスはポストが黄色いらしい。白いポストは悪書追放。

きらきらと水を吐きたる海鼠かな

ぴゅぴゅぴゅ。

白魚の目のなき方が尾なりけり

です。

行先を食べはじめたる蝸牛

今を生きる。

着ぶくれて七人がけに七人が

それぞれがでかい。

今日はこの辺で

じゃ

また