先日、前に働いていた調理師専門学校の創立記念パーティで、教え子と久しぶりに会う事ができた。


「先生!お元気ですか?

今、高校で教えているそうですね。家庭科ですか?

先生の授業は本当に分かりやすくて、面白くて、毎回楽しみでしたよアップ

今もご活躍なんですね!」


などと複数の卒業生に言われた。

そっか、そんな風に思われていたときもあったっけ…。


調理師学校で授業をしていた頃は毎日キラキラしていたように思う。

教室に入ると生徒の顔が見えて自然と笑顔になってしまった。

「先生!どうしてそんなに楽しそうなの?こっちまでつられて楽しくなっちゃうジャン!?」

なんと生徒に言われたりしていた。


今は自分らしさがちっとも出せていないと思うダウン

何が違うかって?


座学だけだったってこと。

毎日追い立てられるような生活をしていなかったので、教材研究がバッチリできたこと。

授業に工夫を凝らす余裕があったこと。


一番、ウケたのは「美味しさには視覚が影響しいるという授業」

食紅で青く染めたおにぎりを生徒に目隠しをしてから食べさせ「おいしい」という感想をもらい、

その後、目隠しをはずしてから食べると、すごくマズく感じるという実験的な授業。

家で大量のおにぎりをせっせと握って授業に出かけたけど、生徒が面白がって大成功だった。


その後も、味覚の授業では実際に味覚テストをしてみたり、

食品添加物の授業では生徒の目の前で食品添加物だけでオレンジジュースを作って見せたりした。


生徒は毎回、目を輝かせて授業を聞いてくれたし、

朝玄関であっただけでも「先生!今日は何(どんな楽しいこと)をするの?音譜

と聞いてきて楽しみしているのが伝わってきた。


今は…。

授業のメインは調理実習。

それは私にとってはじめての経験であり、手を動かしながら話すということが不器用な私には難しい。

デモンストレーションをするだけで精一杯で、授業全体としての指導力が発揮できず、生徒が右往左往。

本当に生徒に申し訳ないと思う反面、主体性に動くことのできない生徒にイライラ…。


でも、残念なことに

得意の座学でもさっぱり自分らしさを発揮できていない。


時間がないとかいろんな理由があるが、

一番、堅苦しくかんじているのは、とにかく制約が多いこと。


各種検定に合格させなければならないことで授業が検定中心に動いていることもある。

また、私の勤務校では様々な教科にサブノートが用意されていて、それを使いながら授業をする。

空欄を埋めるタイプのサブノートは板書の手間が省けるかもしれないが、

授業を自由に作ることができない



サブノート以外に自分が工夫して板書しながら説明しても

「先生これはどこに書けばいいんですか?」と生徒に聞かれてしまう。

たしかに、サブノートには決められた言葉を空欄に埋めるだけのスペースしかない。

大学生くらいになれば生徒も自分に有用な内容はどこかにメモしようと思うかもしれないが、

目の前の高校生は黒板をただその通りにうつすことしかしない(できない)

だから、授業はサブノートの穴埋めを中心になってくる。


他教科でもこのサブノート使っているみたいだけど、すごく使いにくそう。

でも、他教科のものは片面がメモ欄で自由に書けるようになっていて、

まだ教師の裁量があるみたいだけどね


このサブノートについては、さすが、全国でも管理教育で有名な県らしい…

と他県出身のわたしは冷ややかに思う。


まあ、文句をいっても始まらない。

今、ある条件でやっていくほかないのだから…。

私の場合、過去の経験が生きているといより、

過去の経験が新しい環境への順応を妨げているのかな?


早く、あのクソ使いにくいノートをバンバン使いながら、楽しい授業をできる

名物教師になれるようがんばるぞ!!!



辛いけど、負けるもんか!

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