こんにちは。私です
そろそろ室内と室外での温度差がキツイ季節になってきましたね
そんなこんなでグデ~っとしていたらもう6月も終わり,,,自主サークルの相談しなきゃな
そんなこんなでいつも以上にグダグダですが、今回は
第42回モデルロケット全国大会 ~2023 秋大会機について~
とし、先の大会で打ちあげた滞空機について
製作時に気を付けた点に重きを置いて書いていきます。
最後で設計図(.orkファイル)をGoogleドライブ経由で共有します。欲しい方いたらどーぞ
掲載内容
- ノーズコーンのコーティング
- 隔壁と回収装置
- エンジン周辺
- フィン縁の保護
- 設計図
- 終わりに
ノーズコーンのコーティング
まずノーズコーンについてなのですが、今回もノーズコーンは発泡スチロールから作りました。
購入先は初めてダイソーにしてみました。
写真は仕上げ段階に撮ったものになります。
この時点ですでに表面が荒いのですが、一粒一粒の目が大きいですし仕方なしですかね,,,
(それにしてももうちょっと頑張れた気もしますが)
それはさておき加工のポイント、コーティングの話。
発泡スチロールを素材に用いると塗装(ラッカー系塗料)時に溶けてしまいます。
(調べてみると溶けないラッカーもあるようですね)
なので表面をコーティングするわけなのですが、
数世代前から試験的に、コニシの速乾ボンドを使用してみました。
(画像より公式HPへ飛べます)
理由として、限られた期間でテストフライトしなくてはならない状況の為、生産性の向上を図った わけです。
従来使用していたものは、強度や厚みは出やすいの代わりにそれでも完全乾燥に1日ほど要してしまいます。
そこで今回こちらを用いたわけですが、結論正直ビミョウでした。
メリット
・すぐに乾燥するため、層を重ねるのに時間を要さない
・安価で入手しやすい
デメリット
・最終的にモチモチしたノーズコーンが出来上がってしまう
・微調整や誤魔化しが効かない
・意外と塗った塗ってないがわかりにくい
このような感じ。
コーティング後は従来の物よりも全体的に柔く、触った感じは「素材を硬化したと」いうよりも「堅めのゴムのようなフィルムでコーティング」した、という感じでした。
しかしその後ノーズコーン内部をくりぬき(t=2~5㎜)し、打ち上げ時におもりを詰め込んだためさほど強度は気になりませんでした。
当初の目的である時短に関しては達成できましたが,,, おすすめかといわれるとそんなことはないですね。
隔壁と回収装置
当然ですが、パラシュート定点着地競技において、回収装置の展開は最も重要なポイントです。
しかし悲しきかな、毎回狙い通りに開いてくれるとも限りません。
今大会から機体へ重量制限が課され、「どこも高度30mが限界なんじゃないか」という印象を受けました。
当然高度が上がれば滞空時間も伸びるわけですが、遠くへ流される可能性も大きくなります。この二つのバランスが難しいわけです。
しかし今回、高度の限界値が皆同じと仮定してしまえばあとはひたすら滞空時間を求めるのみ。むしろ制限の追加によって設計しやすさを感じました。
そこで今機体では
①大きめのパラシュートが余裕で入るスペース
②確実に放出できる構造を設ける
この二つを重点的に設計しました。
まずは搭載するパラシュートについて。
直径800㎜の正六角形、シュラウドライン6本の物を作り、
材料にはダイソーのゴミ袋と母校より頂戴したナイロン(かな?)のひもを使いました。
また、パラシュートの真ん中には展開時の妨げにならないよう、直径n㎜ほどの穴をあけました。
ダイソーのゴミ袋は大会例年上位の例の方にいつかおすすめされたものです。薄くて癖がつきにくくとても良かったです。
ただ当然強度はないのでひもを通す部分は補強を厳重に。
重量もなく、直径の割にかさばることもなく、試験の結果展開も良好である。とても良さげなものができました。
次に収納スペースについて。
今機体は直径32㎜のボディ。(個人的には小型の最大値と思っていましたが,,,聞いてみた所、40㎜の方がいらっしゃったので意外と大きいわけではないのかしら) 長さ方向にはピストン(後述)も考慮すると90㎜
なので数字で書くとわかりにくいですが、先ほどのパラシュートを入れても振ってカラカラ音が鳴るくらいに余裕があります。
最後に放出機構について。
あんなに薄いごみ袋に直では確実に溶けるし、以前リカバリーワディングを詰めてもダメージだ入った経験があるので不安,,,
なので、小型ですがピストンを設けることにしました。
格納スペースに影響が出ないよう、なるべく背を低く、かつ漏れがないようにするためh=15㎜,d=32㎜で設計しました。
形としては傾斜のない風呂場桶をひっくり返したような形です。
直で受ける上蓋部分は厚紙で作りましたが、側面は程よい硬さの紙を持っていなかったためグラフ用紙を使用しました。
側面の部分は放出時に傾かずに進める作用もあるのでなるべく固く、長く作りたかったのですが,,,仕方なし。
(事実、テスト時に傾いてしまうことがありました。今回は問題ありませんでしたが、確実性を高めるのであれば程よい厚紙が吉)
最終的にできたものはサイズピッタリ。ショックコードごと引っ張ったとき”ポンッ”と良い音が鳴りました。
結果的に溶けやすいパラシュートが回収後も外傷ナシで使用できたので簡易的な構造の割には十分に仕事をしてくれました。
実際の打ち上げの際には念のためにワディングを詰め、
放出薬→ピストン→ワディング→パラシュート となるように詰めました。
余裕を持った設計大事
エンジン周辺
構造自体は例年通りなのですが、今回新たに小さな工夫点を2つ。
①ショックコードをセンターリングに貫通させて固定
②エンジンの複数回固定に耐えるようチューブの保護
まずショックコードの固定法について。
普段はボディーチューブ側面にビニテ等で固定していましたが、これも結構熱でやられやすいんですよね~
さらに今回はピストンを設けたので側面に付けてしまうとそこの出っ張りでピストンが詰まってしまいます。
そこで機体内で最も強度の出るセンターリングに穴をあけ、そこへ通すことによってこれらを解消しようと試みたわけです。
(設計図だとわかりませんが)
ただやってみて改めて思ったのは直径32㎜だからこそ出来たことであって、高度機など25㎜になってしまうと難しいのではないかなと感じました。(まぁ高度機ならそこまでの工夫はいらなそうですがね)
そしてもう一つの工夫点、チューブの保護について。
私はエンジンフックを甲子園とαⅢ以外で使ったことがなく、普段はエンジンチューブを張り出し、そこへテープで固定しています。
しかし、その方法だと貼って剥がしてを繰り返すとすぐにダメになってしまいます。
そこで紙に直接ではなく、マスキングテープで"糊しろ"のようなものを作ってあげることによって、何度も貼り直しができる。そういった工夫を加えました。
,,,これは余談ですが 私は甲子園以来、エンジン区画にその大会の願掛けを書くようにしています。
このエリアは一度固定しまえばとんでもなく大破しない限り二度と見ることはないので、「壊れませんように」と願いを込めて,,,
今回はお祈り効果があったのではないでしょうか?
フィン縁の保護
Twitterの方でもつぶやかせてもらったのですが、
皆さんフィン縁の保護ってどうしてますか?
バルサ材でフィンを作り、全体的に流線形になるようにやすり掛けするとどうしても端っこ?というか細くなる部分が脆くなっちゃいませんかね?
折角時間をかけて整形したのに少しの衝撃で傷ついてしまう,,, 大変ストレスでございます。
そこで私は瞬間接着剤を染み込ませ、完全に硬化させるようにしています。
”段ボールなどに瞬着を染み込ませると毛細管現象で染みわたり、硬化させることで強度を持たせることができる”
と、いうのをどこかで聞いたことがあったですが当然バルサ材にも通用します。
赤で囲まれた部分に保護痕が残っています。もっこりしているように見えますが、実際はなめらかになっています。
実際に塗料乾燥時にうっかり地面に落としてしまったのですが、フィンが折れたりかけたりなどは一切なし。
むしろ擦ったときに自分の手にダメージが入るくらいでした。
ただ盲点といいますか、上部には保護の類をしていなかったのでいつやったのか、へこみが出来ていました。(画像緑丸印)
逆転して考えれば保護していればこの程度の傷は守れるわけですもんね,,,やはり成功だったか
設計図
最後に今大会の設計図をGoogleドライブ経由で共有しておきます。
今回は何とか実績がついていますが、設計スキル的に高いわけじゃないので参考程度になればと思います。
あーあ私も設計図をメルカリで売って500万くらいの価値がついてくれないかな~
※試しに開いてみた所、ちょっと破損してるっぽい?です。ご了承ください。
お声がけいただければ完全版も用意します
終わりに
いかがでしたでしょうか、
競技委員長が以前Twitterで「機体が安全に再利用できるのが重要」みたいなことを言っていた気がします。大体こんな意味だったかと
今回の内容はそれに沿った形で、複数回の打ち上げが十分に行えるような私なりの工夫を書かせていただきました。
どなたか参考になればなと思います。
最後になりましたがここまでお読みいただきありがとうございます。
ご意見ご感想等ありましたらTwitter等何かしらの手段でご連絡ください。
大会当日についてはこちらから
#ロケット 作り方 大人