クラシック大好きな私が、いつも聞いている曲をご紹介します。

 

 

ノーベル賞作家で有名な大江健三郎さんの息子さんで、大江光さんのCDです。

大江光ふたたび 大江光ふたたび
3,600円
Amazon

 

ご存知の方、多いかもしれませんが、

この方、脳障害を持っておられるんですよね。

 

 

しかし、光さんが普段見ている世界というのは、いったいどんな世界なんだろうと思うほど

光さんの作る曲は透明感にあふれ、みずみずしい旋律を感じるのです。

 

 

 

以前、大江健三郎さんがテレビで語っておられたのですが、

光さんが生まれたとき、お医者さんから

「この子は一生植物状態かもしれない」と

言われ健三郎さんは激しいショックを受けます。

 

 

幼いころの光さんは、全く話さず、話しかけても反応もしない子供だったそうですが、

健三郎さんはいろんな音を体感してほしくて、NHKが出していた「鳥の声」のレコードを聞かせていたそうです。

 

 

そして、5歳ぐらいになった光さんを連れて健三郎さんは家族で軽井沢を散歩しているときに、

光さんはクイナの鳴き声を聞いて、「クイナです」と「鳥の声」のレコードの中にある、アナウンサーの口調をまねた言葉を発します。

これが初めて光さんが発した言葉だったそうです。

 

 

 

それ以降、光さんは人一倍、

鳥の声を正確に聞き分けることがわかり、

ピアノを光さんに習わせます。

光さんはどんどんピアノが上達して、ついには作曲家の先生について習いながら

沢山の曲を生み出します。

 

 

世間には音大を出てもなかなか芽を出せずに苦労される方も多いのに、

光さんの曲は、クラシックというカテゴリを超えたような、優しさと光を感じるような旋律を感じるのでした。

 

 

光さんの曲を聴くたびに、健三郎さんが話した、軽井沢の景色のような森の中や、優しく差し込む光、鳥の声が目に浮かびます。