こんにちは!桐川右煌です。
今回は、第8話。
神様、ついに最終兵器を投入の巻です。
前回は、社員旅行でバチカン市国に行ったお話を書きましたが…
ちょうどその後くらいから、桐川の勤めている病院の部署で、上司による部下イジメが段々と酷くなっていきまして…
見るに見かねる状況が増えていきました。
働くからには、尊敬できる上司の下で仕事がしたかったのに、その理想は瞬く間に崩れていきました。
その状況に対して、知らず知らずに体にストレスを溜めてしまっていたようで…
しかし、自分では全く自覚出来ておらず、気付いたのは、皮肉にも、その上司に指摘されたのがきっかけでした。
「喋ってるとき、口の右側が凹んでるで。」
えっ…と思い、鏡を見て口を動かすと、本当に口の右側が凹みます。
凹む部分の皮膚の表面をさわると…感覚がありません。
ビックリして、慌てて、勤めている病院で脳のCTを撮ってもらいました。
すると、かなり小さいのですが、脳梗塞の跡が見つかりました。
おそらく、その後遺症で右口輪筋の一部分が麻痺したのだろうという診断を受けました。
脳の損傷で一度麻痺した筋肉は治りません。
皮肉にも、それを発見したのはストレスの原因である上司で…
そして私は、口の麻痺などの改善を図る言語聴覚士という仕事をしているにも関わらず、自分の口輪筋の一部分を麻痺させてしまうなんて…
その時、私はやっと決心しました。
「もう、この仕事を続けることは出来ない。」
バチカン市国から帰ってきて、数ヶ月後のことでした。
神様に本気で追い込まれた…
そう実感すると、本当に怖くなって…
神様の最終兵器投入に、完全降伏です。
その後すぐに退職届を提出し、業務の引き継ぎを行い、10年続けた言語聴覚士の職を退くことになりました。
…ね、神様って恐ろしいでしょ?
スパルタ神様、ハンパないっしょ?
っていうか、桐川が駄々こねて抵抗しまくっていたから、最終兵器落とされたってことなんですけど
本当に怖くなっちゃってですねー、それからは素直に占い師になろうと思ってですねー。
病院側からは、昇進の話と引き換えに退職をとどまるようにと、副理事長自ら引き止めて下さったりしたのですが…
でも、ここまで神様に追い込まれた状況で、さらに反旗を翻したりなんかしたら…
きっと今度は、もっと酷いことになる
桐川、本当にビビってしまって、もう抵抗するのは辞めにしました。
でも、転職を繰り返していた夫は猛反対
「出世蹴ってまで、食べれるかどうかわからん占い師になろうとか、バカちゃうんか?頭オカシイで」
そう言って、怒って出て行き…プチ家出(1日で帰って来ましたが)までしていました。
でもね、もう誰に何と言われようと、自分の身の安全を確保したかったんです
頭オカシイのは、承知の上です。
でも私が生きてさえいたら、きっと何とかしてでも、家族を食べさせることくらいは出来るハズ
そこで、まずは占い師として独立せず、占いプロダクションに所属することを考えました。
次回は、占い師としての第一歩…そんなお話です