3月4日。
放射線、EDの入れ替えから戻り
BCRへ移動しました。
BCRでにっちゃんが入る部屋には
にっちゃんに必要なものが先に運んであります。
お部屋の真ん中に透明のアクリル板のような仕切りがあります。
そこを境にアクリル板の奥にベッドがあり、
アクリル板の手前が「前室」という場所です。
ガウンの脱着は前室でします。
そこのアクリル板には
子どもの為に家族が、色々楽しい飾り付けをします。大変な治療をする場所なので、気が滅入らないように。
安否確認が目視出来る程度にはなりますが…。
BCRなので、全て「拭ける」が大前提です。
もし、折り紙とかなら袋に入れて貼るか、落ちてしまった場合は破棄になります。
私も前日から家族の写真、
医療センターのみんなの写真。
こども病院のNICUの看護師さんの写真。
お兄ちゃんがにっちゃんに描いた絵。
BCRに入るから、にっちゃんの為に
私と一緒に作ったアイロンビーズ。
こども病院の新生児科のみんなが作ってくれた千羽鶴(大きな写真立てに入ってました)
そして、無数のお守り達。
にっちゃん応援団のみんなのパワーが
にっちゃんに届きますように…。
先に入っていたMちゃんも、女の子らしく
とっても可愛く飾り付けしてました。
そしてBCRに入室。
前処置も全て終わってるので、
もちろんですが、にっちゃんの血球は
全て底です。
私も母も一緒に入り
いつも通り過ごしました。
14時。
主治医の先生と担当医の先生が入ってきました。
「それでは今から臍帯血を解凍していきます。準備が完了したら移植をします。」
そう言って
一旦退室していき、再びゴム手袋にマスクをした担当医の女医さんが入ってきて
まだ凍っている臍帯血を見せてくれました。
手のひらサイズのケースに
臍帯血の入った筒が並んでいました。
凍っているので、霜がたくさんついてます。
「この臍帯血がにっちゃんを助けてくれるんだ…この臍帯血を提供して下さった方がいて本当に良かった。この赤ちゃんが生まれがいなかったら…提供して下さってなかったら…
にっちゃんは生きることが出来なかった。」
誰かは分からないけれど、
生まれて来てくれありがとうこざいます。
大切な臍帯血を提供して下さって
本当にありがとうございます。
ご家族のそのお気持ちがあったからこそ
にっちゃんは助かりました。
命を繋ぐことが出来ました。
にっちゃんに生きる喜びをもたらしてくれて、私達家族もこんなに幸せにして頂けました。
毎日、お兄ちゃんとにっちゃんが笑い合う日々を過ごすことが出来て本当に幸せです。
1年8カ月の入院を経て
ようやく家族一緒に過ごせるようになったのは、提供して頂いた臍帯血があったからです。感謝という言葉以上のものがあればいいのですが…本当に本当に心から感謝しています。本当にありがとうございました。
生まれて直ぐに誰かの命を助ける
0歳児ヒーロー。
生まれてきてくれてありがとう。
にっちゃんの体の中に来てくれた
0歳児ヒーローの臍帯血ちゃん。
いつまでも仲良くしてね。
私はあなたの事もずっと愛しているからね。
15時。
主治医、担当医、他の血内の先生方が
ゾロゾロと入ってきました。
母と
「移植ってこんなに先生入ってくるんや…」
と言ってました。
そして、担当医の先生が
「それでは、お母さん。移植しますね。」
そう言って
にっちゃんの服を開いてカテを出し
シリンジに小分けに入れてる臍帯血を順番ににっちゃんに入れていきました。
入れてる速度がとても早く
ストン、ストン、ストンと手早く入れていきました。
体に臍帯血が入った瞬間に
にっちゃんは突然を体をよじりながら
ギャン泣きしました。
のたうち回り、ギャンギャン泣きました。
入れるのなんて数秒です。
少しでも鮮度の良い細胞を入れる為に
早かったです。
少し大きな子の中には
体に入った瞬間、違和感を感じるという子がいるので、にっちゃんも何か違和感を感じたんだと思います。
そして、移植が終わり
先生方が出ていきました。
看護師さんは数分毎に血圧やら色々する為に残ってくれます。
抱っこをして落ち着かせたら
にっちゃんはそのまま寝ました。
朝から放射線、EDの入れ替え
臍帯血移植と。
イベント盛りだくさんなので、
ゆっくり寝かせてあげました。
3月4日。
にっちゃんのセカンドバースデー。
移植をした子にしか出来ない
セカンドバースデー。
生まれて来てくれてありがとう。
生きてくれてありがとう。
愛しているよ。とてもとても。
心から愛している。一緒に頑張るからね!