最後の検査は

造影剤を入れたお腹の検査でした。




にっちゃんに重度の胃食道逆流症がある為、胃にどれぐらい入ったら逆流をするのか。

腸に入れたら逆流しないのか。

を検査しました。




その検査をすれば全行程終了。




そしたら

移植の説明を受ける事になっていました。





主人も病院に来てくれました。




面談室に入り

看護師さんと主治医と担当医の先生。

私と主人。



移植とは?というような

小さな冊子が配られて、

それに沿って先生から色々説明を受けました。



こういう時、

また怖い事を聞かないといけない。

リスクやダメージ

もう何回目だろう



そう思っていると先生が、



「今回は移植についての怖い話はしません。

もう決めている事ですし、もう十分ご理解されていると思います。

なので、移植の流れについて話していきます。」




「先生ー‼️神ーーー‼️‼️




今までの先生と全然違いました。

余計な不安はあおらない。

余計な心配事は与えない。

検査したら、必ずその日のうちに簡単な報告をしてくれる。

(翌日以降に結果が出るのに、一先ず自分が見た様子で細胞が増えていないや、異常は無かったなどを直ぐに教えてくれます。)




なので今回の入院では、変な不安などが無かったのは先生のお心遣いだと思いました。





そして、「移植とは?」のお話から

移植前処置、生着、GVHDとはという説明がありました。

にっちゃんというよりも一般的なお話です。

移植という治療の一般的な流れです。


そして、

そこからにっちゃんに当てはめるように説明して下さいました。


・造影剤検査をしたら、逆流が酷くて移植中に胃を使うのは危険だと判断します。

もし誤って誤嚥をした場合に大変な事になる。

GVHDの説明はまた次回に。

・粘膜障害を軽減する為に口腔内ケアをしたい。

・移植前処置はBCRに入らずに今のベッドのままでする。

BCRには移植当日に入る。




これらは即、了承する内容でした。




そしてにっちゃんが

重篤な状態になるにはどうなったら危険かという説明もありました。



移植をしたら約2週間後ぐらいから

生着し始めます。

だけど、赤ちゃんの場合体が小さくて

生着自体が早くなる場合があります。

にっちゃんはその可能性がとても高いです。

すると、体が生着に耐えれずに呼吸困難になる場合があります。その場合は落ち着くまで慎重に管理しなければなりません。

また、粘膜障害が出ればまず唾液が飲み込めずにダラダラ流し始めます。

嘔吐や下痢の症状も出ます。ただでさえ嘔吐のある子なので、栄養が入らなくなると思います。その場合は点滴で栄養を補い合うます。




そして、合併症。




まず生殖機能の喪失は必発です。

(必発とは必ずそうなる。100%の確率です)

あとは、抗ガン剤をした事による

成長遅延が今まで以上。


GVHDまで考えるには今はまだ早いので、

もう少しGVHDの時期になってからお話します。




面談はこのような内容でした。




何を聞いても

ここまで来て不安になる事もありません。

ただただ進むのみ。

先生達を信じるだけ。

重篤の状態になっても先生がついてる。

ゆっくり生着さえしてくれたらいい。

みんなでやるべき事を全力でするだけ。




にっちゃんの生命力を信じる。




失うものは生殖機能。




にっちゃんに将来大切な人が出来て

結婚するなんて。

そんな日が来るだけでもう十分。

赤ちゃんが欲しければ里親制度を使えばいい。もしくは医学の進歩か




とにかく生きていてほしい。

将来責められてもキチンと説明する。

血の繋がった孫よりも

パパもママもお兄ちゃんも





あなたの命の方が大切だった。





とにかく守りたかった。

生きてるあなたに、

これから先も生き続けて欲しかったと。

家族と一緒に生きて欲しかったと。

自信を持って伝える。



私も主人も

今更何を聞いても揺るがない。

不安なんてない。



全てのお話が終わって

先生から

「何かご質問ありますか?」



と聞かれて

「無いです。とにかく宜しくお願いします。」




というと先生が

「まぁ、色々お話しましたが。僕自身は、にっちゃんはとても強い子だと信じていますので、乗り越えてくれると思ってます。」と

ハッキリと言ってくれました。




先生のこの一言で

何となく自信がつくというか。

にっちゃんのこれまでの頑張りを

しっかり見てくれていて、

先生までもがにっちゃんの生命力を

信じてくれているのが嬉しかったです。



面談室を出てから

同席していた看護師さんに

「先生ハッキリ言ったね。先生凄いね。僕は信じてるって。お母さん良かったね、嬉しいね。頼もしいよね!」

と言ってくれました。



本当に頼もしかったです。

先生が主治医で良かった。

本当に良かったと心の底から思いました。