救急車の中は

今回は長期受け持ちの看護師さんと一緒です。



主治医の先生は助手席なので、

後ろで2人でずーっと喋ってました。




看護師さんたちみんな

ママさんなので、子育ての話や旦那さんの話や義実家の話しやらをワイワイしながら行きました。





10ヶ月。

医療センターに転院してからは

私の心も丈夫になっていたので、

ここではみんなと家族になろう!と思って、

たくさんお喋りして

たくさん質問して

コミュニケーションを取ってました。




みんなと交換日記したり、

若い子達とは恋愛の話をしたり、

ママ看護師さんたちとは子どもの話や

旦那さんの話。

相手の実家の話しやら

本当に色々話してました。


なので、病院に通うのが楽しかったし

帰ってからも主人に

「今日誰々さんがさー!」の話でいっぱいでした。



看護師さん同士が下の名前で呼んだり、あだ名で呼んだりしていたので私も同じように呼ばせてもらっていました。



にっちゃんがお家に帰れなかった期間は、

もちろんにっちゃんの面会だけど、

今日は誰がいるかな〜と

ワクワクしながら会いに行ってました。




本当に楽しかった。





染色体異常が見つかって、

みんな私を心配してくれたり。

移植が怖くなって、泣いてしまった時も

ずーっと背中をさすって一緒に泣いてくれた。

「何て言ってあげたらいいか分からないけど、今出来る事をやろう!信じよう!

一緒に頑張ろう!お母さんと同じ気持ちだから!」と言って、一緒に泣きました。



 


10か月の思い出もいっぱい。

正直、にっちゃんを安心してお願いしていた

みんなから離れるのが少し不安でした。





先生にも

「移植が終わって帰ってきたら、またGCUで受け入れて欲しい!

GCUからみんなに見送られて退院したい!」




とお願いしてました。




先生は

「病院から病院だから、外に出なかったら可能だけどでも、そうですね。お兄ちゃんもいるからココがいいし、みんなもにっちゃんに帰ってきてもらいたいだろうから。

ここで受け入れます」




そう話をしていました。





いろんな事があった10ヶ月だったけど、

ずーっと1人じゃなかった。

どんな時も誰かが一緒にいてくれた。

障がい児や病児を持つと、

1人で子育てしなくていいんです。

必ず誰かが側にいてくれて、

成長も一緒に喜んでくれる人が出来るんです。







救急車がこども病院に到着をして、

ストレッチャーからにっちゃんを降ろす時、

看護師さんが

「お母さん、私が抱っこしてもいい?」


「全然いいよ!抱っこしてあげて!!」




そう言って

看護師さんがにっちゃんを抱き上げて、

ストレッチャーを先に降ろす間

にっちゃんの胸に顔を埋めて

愛おしそうに抱いてくれてました。




涙をいっぱい溜めて

抱っこしてくれてました。

そして

「お母さんコレ。みんなから。」




10ヶ月の間で

私が居ない間のにっちゃんの写真と

みんなと先生達からのメッセージカードでした。




私が居なくても、

みんなと笑ってるにっちゃんがいっぱいでした。





にっちゃんが築いてくれた

にっちゃんの家族。

本当に毎日みんなにたくさん愛されて

育ててもらってました。





お部屋まで先生と看護師さんも一緒に来て、

「にっちゃん頑張ってね!」

「必ず戻ってきてね!待ってるからね!」





と手を振ってバイバイしました。

感謝しかない10ヶ月でした。

大丈夫。

にっちゃんにはみんなからのパワーが

しっかりと届いている。 



大丈夫。

…大丈夫!





そして私はここに来て

初めて同士を見つける事が出来ました。

同士というのが、こんなにも心強く

支えあえるなんて想像もつかなかった。