頭の中はブラスト6.5でいっぱい。
「大丈夫、まだ白血病になってない。」
そう言い聞かせる事で毎日必死です。
そして
お兄ちゃんの前では
「いつも通り」でいないといけません。
だけど、
幼稚園から満面の笑みで帰ってくる
お兄ちゃんを見ていたら
自然と笑うことも出来たし
お兄ちゃんとおやつ食べながら
幼稚園でのお話を聞いたり、
テレビを見ているお兄ちゃんを見ながら
ご飯の支度をしていると
「にっちゃんは大丈夫」
という気持ちになれました。
にっちゃんは毎日信頼している看護師さんたちと過ごしてる。
何かあれば先生が側にいる。
それに今のにっちゃんは
苦しいわけでもないし、ブラスト6.5になっても身体的変化は無いわけで。
毎日みんなと
ニコニコと笑いながら過ごしている。
何も変わらない日々を過ごしてる。
とにかく
こども病院からの返事を待っていました。
そして
1週間ほどして、医療センターへ連絡が入りました。
主人と一緒に面会に行ってたので、
直ぐに面談になりました。
先生
「こども病院から連絡がありました。
ただ、年明けに移植の患者さんがいっぱいでクリーンルームに空きがないそうなんです。
それと、にっちゃんを連れて行って直ぐ移植てはならないです。まだ赤ちゃんなので、先ずは環境に慣れないといけないし、移植前にももう1度詳しい検査をしないといけません。
それに焼く1カ月かかります。
提案されたスケジュールが、2月末に転院。移植が3月末か4月上旬と言われました。」
私
「え!それ遅いよね?先生は早い方が良いって言ってたよね?先生的にはそれ遅くないの?今12月で4月になって、ブラスト増えないの?」
先生
「いや、遅いと思います。私ももう少し早い方がいいと思うので。前に私が少しだけいた病院なんですが…県外で。
そこは色んな移植の経験がある病院なんです。移植に対して強気というか…そこに聞いてみますか?」
遠いな…
そこに決まれば、
きっと戻るまでお兄ちゃんに会えない。
会えても1.2回になる。
仕方がないのか…
だけど、にっちゃんの命は
何にも変えられない。
持つならこども病院がいい。
だけど、そんなカケ出来ない。
私
「じゃあ…一旦そちらで聞いてみて下さい。」
もし受け入れられたら
きっとそれがご縁なんだろう…。
面談が終わって
主人と帰った。
帰りの車の中で
主人
「遠いな…でも仕方ない。命には変えれ
ん。」
私
「お兄ちゃんの卒園と入学式は…」
主人
「無理やろ…俺が行くよ」
私
「ホンマにそれでいいんかな…お兄ちゃんの気持ちが心配。ママが居ないなんて…。」
主人
「仕方ない。にっちゃんの命なんや」
私
「それはそうやけど…お兄ちゃんの心に一生消えない寂しさを残してしまいそう…。
もし遠くになっても、そこには帰れるようにしたいな…」
主人
「そりゃそれが出来たらいいけど。
今は分からん」
私はどちらか片方だけが寂しい思いをするのは嫌だ。
どんな状況でもフェアがいい。
2人が納得のいくフェアがいい。
にっちゃんは納得も何も、まだ色々分からないけど。
心には寂しさや虚しは刻まれると思う。
お兄ちゃんはにっちゃんの事をよく理解してるから、絶対に無理も言わないし我慢すると思う。
だからこそ、考えてあげたい。
「仕方ない」で納得させたくない。
とにかく
病院がどこになるのか。
移植はいつになるのか。
私はお兄ちゃんとどこまで一緒にいられるか。
にっちゃんはどこまで持つのか。
そう思いながら、
帰って家の事をしていると
先生から連絡が入りました。
先生
「連絡とれました。先方はまず、移植を受け入れますと。時期は2月末には出来ると言ってます。だけど、その前に1回話を聞きに来て欲しいそうなので、1月4日に行けますか?」
私
「分かりました!1月4日に行きます!お返事お願いします。」
先生
「分かりました。じゃあこども病院は断っていいですか?」
私
「え?…話を聞いてから返事したいってのはダメなんですか?」
先生
「分かりました。じゃあそう伝えときますね。1月4日、また時間決まったら連絡します」
そう言って、
遠くの病院へのセカンドオピニオンが決まりました。
ここが
にっちゃんを助けてくれる病院なのかな…。
どんな病院だろう…。