医療センターへ到着すると

主人とお兄ちゃんが待っていました。



お兄ちゃんは私を見るなり

走って飛び込んできて、しがみつきました。



子どもの5日間は長いものです。

朝起きても、夜になってもママはいません。

夜中に目覚めてもいません。

寂しかったと思います。

まだ6歳の年長さんがパパと2人。

よく頑張ったと思います。


自分は我慢して、

にっちゃんに行っていいよ!と状況を理解してくれる優しさが愛おしくてたまりません。



看護師長さんが

「お兄ちゃんよく頑張ったね!5日ぶりだから中に入っていいよ!ママと一緒ににっちゃんに会ってあげて」


と言っていただき

束の間の家族4人時間を過ごせました。



到着もすでに夜でしたので、

また皆さんににっちゃんをお願いして

GCUを後にしました。



その日は久しぶりのお兄ちゃんに

ぎゅうっと

くっついて寝ました。



翌日

GCUへ行くと看護師さんと隠れんぼをして遊んでいました。


看護師さんたちも5日ぶりのにっちゃんに

みんなで順番に抱っこをしていたそうです。


みんなに

「お母さんから電話が無いかと待ってたよ!」

「にっちゃんの情報が更新されてないか毎日カルテ開けてた。」

「〇〇さんが、こども病院に様子の電話するって言って受話器取ったから止めました(笑)」


と、とにかく

みんな検査入院はどうだったかを

1日でも早く知りたかったみたいでした。



本当にみんないい人

どれだけにっちゃんの事を想って下さっているのか



私が行くと、ぞろぞろっと

みんなが椅子を持って集まってきました。


「どうやった?」


5日間の事を話しました。



「難しいんやね

「抗ガン剤するの?」

「とにかく私たちがやるべき事は、にっちゃんを大きくする事やね!」

「みんなで色々考えよう!移植までに、少しでもにっちゃんを大きくしよう!」

「大きくして、少しでも移植のダメージを減らそう!」


そう言って、

どうすればにっちゃんが大きくなれるかを

先生も交えて

話し合いが行われました。



その結果は

離乳食を開始する。

嘔吐があるので、十二指腸までの経鼻チューブ(ED)を挿管する。

そして、腸へ直接エレンタールを入れる。

胃への注入にはエレンタールに少しとろみをつけて、吐きにくくする。


色んなアイデアを出して

1番合う方法を探る事になりました。




怖くない。

みんながこんなにも応援してくれてる。

こんなにもたくさんの愛で包まれてる。

大丈夫。

にっちゃんなら大丈夫。

必ず治る。

治って、GCUからみんなに見送られて

退院するんだ。



こうして、

移植への準備が始まりました。