年始に小唄のお浚い会がありました。

会場は、東銀座の料亭『恵川』(えがわ)です。

私は、年末年始の寝不足で、声がかすれてしまっています。

やはり……寝ないと……駄目ですね……。反省しております。

本当に、下手っぴで、兄弟子さん方の足を引っ張っていますが……。

雰囲気だけでも、皆さまに……。



『あの日から』

「あの日から

噂も聞かず、丸三月

出会いがしらは、不忍の蓮もすがれたかた陰り

会えてどうなるものでなし

あたしもこんなに痩せました

義理の枷」

この小唄は、森鴎外の『雁』に材を取った、報われない片想いの唄です。『雁』は、何度も映画化もドラマ化もされています……。物語の舞台に上野不忍池が出て来ます。



次は、『お互いに』。


「お互いに、死ぬの生きるの、いった仲

お忘れか

梅は匂いで、桜は花よ

いつも柳は、風次第

恨むぞえ」


短いけれど、ぐっと来る歌詞です。