書写検定に関するご質問で多いものの一つに「自由作品はどれを選べばいいですか?」というご質問があります。
この自由作品というのは、硬筆書写検定1級、準1級の第5問で……
a 和歌
b 現代詩
c 漢詩
の3つの中から1つ自由に選ぶというものです。
硬筆書写検定準1級を初めて受験する、という方は、まずは問題を見て、3種類書いてみてください。
体裁が分からないという方は、書写技能検定協会の公式ホームページに解答例が載っていますのでそれを参考にしたり、私のnoteでも解答例(準1級)を販売していますので参考にしてください。
その時点で、自分は bだなとか、bかcで迷うな、などというのがだいたい分かる場合もあると思います。
今の自分に一番最適なものを知りたいという場合には、この3つを通信講座の添削に出していただけたら、大変回答がしやすいです。
また、c漢詩の中でも、楷書を使うのか、行書と草書を使うのか、など書体で迷われた場合にも、どちらも見せていただけるとアドバイスがしやすいです。
現代詩の書体に関しても同様です。
添削のご依頼では、現代詩が一番多く、二番目は漢詩です。
【色々なケース】
通信講座で3種類もしくは2種類見せていただいて、甲乙つけがたい、というケースがたまにあります。
その場合は、そういう風にお伝えしています。
また、今の時点では、現代詩がいいと思うけれど、練習次第では漢詩もあり、などというケースもあります。その場合もそのようにお伝えしています。
【漢詩を選ぶ場合】
漢詩を選ぶのであれば、古典の臨書をされるとよりいいのではないかと思います。
無論、ここで漢詩を選ばなくても、「九成宮醴泉銘」や「書譜」などを臨書するのは良い勉強になります。
平仮名や平仮名の連綿が苦手だから漢詩にするというも聞くことがあります。
もちろんそれで漢詩を選ぶのも良い選択だとは思いますが、準1級や1級合格を目指すのであれば(おそらく相対的に苦手ということだとは思いますが)、平仮名や平仮名連綿の苦手意識は克服する方向で練習していきましょう。
平仮名添削、平仮名連綿添削もしております。
習得していく方は「書けた、習得した」と思うところからさらに練習をされることが大変多い印象です。
漢詩は字数が決まっていて、体裁に迷いがなく書きやすいという方もいらっしゃいます。
【和歌を選ぶ場合】
もともと仮名書道をやっているという方でないかぎり、和歌を選びたい場合は、それ相応の練習と時間、継続したご受講が必要です。
ゼロから書けるようになりたい場合、ご相談ください。
【私の場合】
現代詩で受験しました。
1級受験直前まで、「この現代詩で合格をもらえるかなぁ」と先生が頭を抱えてらっしゃいました。
第3問の縦書きはある程度は書けるけれど、現代詩がうまくいかないという現象がありました。
自分の過去の筆跡を見ると、現代詩が雑に見えます。
これはたまに通信講座でも見受けられるのですが、現代詩だと、こなれて書かなければならない意識が働いて、それが結果的に雑になってしまうというのも、よくある原因の1つです。他の原因は体裁など。