「ミニスカートの女帝」マリー・クワントが93歳で亡くなったというニュース。今年に入ってから大好きなヴィヴィアン・ウエストウッド(牡羊座)が亡くなり、60年代ファッションの女王が亡くなり、サブカルキングのYMOのメンバーも次々鬼籍に入り、時代の節目を感じます。マリー・クワントは私もとても若い頃、コスメをよく買っていました。デイジーマークのリップやアイシャドウは、エキセントリックな色も多く揃えられ、愛用していた私は「お前は色見本みたいだ」と新卒で入った会社でもよくからかわれました。その上、マリー・クワントのカラータイツもよく履いていたので、「お前はジョイナー(オリンピックのアスリート選手です。若い方は調べてみて)か」と言われたりして、何かとこのデザイナーには影響されていたのです。

 

マリー・クワントの商業的な才能は、夫でありビジネス・パートナーであるアレグザンダーの貢献が大きく、夫の商才がファッション、コスメ、さまざまなライセンス商品の大ヒットを成就させたといいます。アレグザンダーは「マリーはとても魅力的な女性で、お近づきになりたいと思っていた」と彼女との出会いを振り返っています。確かに、典型的・平均的な美人ではないけれど、他の女性にはない強烈な魅力があります。

 

「ポップで楽しいことが好き」と語っていたマリー・クワントは、1930年2月11日生まれの水瓶座。「ココ・シャネルが私のことを嫌いだって知ってたわ」と発言していますが、ココは正反対の獅子座。同じ「女性の自立と自由」をファッションで表したデザイナーだけど、世界観は正反対です。スウィンギン・ロンドンの代名詞のようなスター・デザイナーになったマリー・クワントは、伝統に対していかにもあっけらかんとして楽観的です。シャネルには、なんというか上流階級に対するルサンチマン(怨恨)のようなものも感じるのですが、クワントさんはもっと軽やか。「消費の楽しさ=ファッションの楽しさ」という、大きな視野から人間を見ているような聡明さも感じます。

 

水瓶座のスターというのは、突然現れるのです。みんなが心の中ではずっと待っていた人が、水瓶座のメッセンジャーです。「古い」「重い」「湿っぽい」50年代のレディ・スタイルを「新しい」「軽い」「ドライで楽しい」に変えたデザイナーは、太陽・金星が水瓶座で合、火星も水瓶座の初期度数で双子座の火星と調和しています。天性のアーティストであり、ポップ・スターで、あのデイジーのマークだけでコスメ部門も大儲けしたかと思うと、「システムを作る人」としての強さにも驚きます。彼女のセンスは、シンボルによって増殖していく不思議なテクノロジーでもありました。

 

ホロスコープを作ってみてびっくり。この人は全然自由なんかじゃない。蟹座で月と冥王星がコンジャンクションしていて、それらが土星とオポジション。冥王星と土星のオポの間には天王星がでんといて、Tスクエアを作っています。月も関与しているので、情緒的にはリラックスするのがとても難しい人で、時には癇癪持ちでもあったと思います。その時代の男女の在り方の不自由さを、両親を見て痛感してきた人です。

 

 

英国はパンク・ミュージックやあらゆる破壊的な表現が発達した国で、それらがカウンターカルチャーとして隆盛したのは、もともとの土壌が超封建的で、岩のような階級制度を守り続けているから。60年代の「スウィンギン・ロンドン」は、そうした囚われからも若者たちが自由になり、楽観的に未来を妄想するトリガーのようなムーヴメントでした。「あんないかがわしいもの、許せない」とロンドンの紳士は眉をひそめます。実際にマリー・クワントがデザインしたミニスカートは、ただただポップでアーティスティック。「アートはそれを見る者によって卑猥にも美にもなる」ということを、消費物である「洋服」で表現したのです。

 

改めて見ると本当に短い…自動車の「mini」からインスピレーションを得てミニスカを作ったという逸話も素晴らしいですが、水瓶座の「まずコンセプトありき」というセオリーには他星座にはない勢いがあります。
マリ・クワントは化粧品だけでなく洋服もまだ販売していて、チープな雰囲気だけど何ともキュートです。
「軽やかさ」のアイデアをくれたマリー・クワントを思い出し、ボブヘアとスカート丈をさらに短くしたくなりました。