新型コロナウィルスの世界的流行は止まらず「水星が魚座から抜ける4/12までにワクチンが発見されるのでは…」という青石ひかりの希望的観測も虚しい感じになってきました。神秘家の先生たちの間では「2020年のオリンピックがまったく見えない」と去年から噂されてきましたが、その嫌な予感も当たり、クラシックなシェイプのワゴンタクシーが「空車」のランプをつけて行列をなしている様子を見るたび「おもてなし・空振り」の日本の悲しさを痛感します。とどめは、この緊急時に「各世帯に2枚、マスクを配布します」の総理の発言…占い師として、あまり政治について言及したくないというのが本音ですが、あの「アベノマスク宣言」には「誰か止める人はいなかったのか」と思ってしまいます。側近には有識者もいただろうに、周りにいた全員があれを止めなかったことには、日本沈没の危機を感じずにはいられません。
 安倍総理は不思議な人です。森友問題を含めシリアスな案件を抱えながら長期政権を保持し、多くの国民が不信感を隠せないでいる現在も、TVで姿を見ると「なんとなく憎めない」感じさえします。1954年9/21生まれの乙女座。乙女座27度の太陽は金星とセミスクエア、木星・天王星のコンビとセクスタイル、海王星とセミセクスタイル。それ以外に目立った太陽のアスペクトはなく、月・木星・天王星がどっちゃり固まった蟹座のステリウム(大集合)がやたらと目立ちます。
乙女座の支配星は水星。安倍さんの水星は天秤座の19度にあり、なるほど色々な天体に傷つけられています。月・木星・天王星とスクエア、火星ともスクエア。ホロスコープ上には水星を角にしたTスクエアがくっきりと浮かび上がり、とても危険な感じです。蟹座の月は、月にとってはいい配置なのですが、天王星と接近することで過度に興奮しやすく、テンパリやすいパーソナリティを形成します。月と木星がともに蟹座があることは、人好きする甘えん坊の性格も表します。身近な人にとっては、なんだか放っておけない可愛い人です。同情をひくことも上手です。

 しかしながら、国政を操る人が蟹座に3つも星をもっていてはいかん、とも思います。月・天王星はヒステリー、心変わり、幼児性の組み合わせですし、木星がそれを助長させることで視野が極端に狭くなります。自分の感情、自分の家の中、自分の仲良しのことしか考えなくなります。火星は山羊座という、タフでワイルドなサインにいて、時々勇敢なこともやります。無理が通れば道理がひっこむ山羊座の火星です。しかし、これが安倍さんのホロスコープの本質をなす、活動星座にある6天体のTスクエアに巻き込まれている以上、危険な兆候として表れやすくなってしまうのです。
 乙女座の安倍さんにとっての一番の致命傷は、水星と海王星の合でしょう。水星という知性の星が、有毒な海王星に剋され「物忘れ」「天然ボケ」「曖昧模糊」といった言動を多発させます。実際、こちらが想像するほどの悪気はないのです。思い付きで行動し、人の意見をすぐ忘れ、自分の意見も忘れてしまう。ホロスコープを憎んで人を憎まず、ですが、あのアベノマスク宣言は、この水星・海王星のありようをシンボライズしているとしか思えません。マリー・アントワネットみたいなのです。乙女座の支配星・水星が海王星の生クリームにコーティングされ、「夢見る夢男」のショートケーキになってしまっているのです。
 乙女座の政治家である以上、水星=言語、情報、指針をうまく表していかなければならないと思います。乙女座はゲーテやトルストイの星座で、本来とても知的な性質を持っています。人類の歴史的な逆境にあって、政治家は暗闇を引き裂くような「名言」を残さなければならない。言葉は無限の力を持ち、希望と生きる意欲を生むからです。個人的にも、今一番興味があるのは政治家の言葉です。リンカーンやチャーチル、ルーズベルトの遺した名言を再び心に刻みたいと思います。