こんにちは、樹咲です。先日、我が家の夏休みで伊豆へ行ってきました。
東京から短い時間で行きやすく、温泉も海の幸も山の幸も堪能できるので伊豆は比較的よく行っているのですが、実は今回初めて韮山反射炉と江川邸に行きました。
2015年、明治の産業革命遺産として登録された世界文化遺産の一部である韮山反射炉。
アヘン戦争で大国・清(今の中国)がイギリスに植民地支配されたことを見ていた当時の日本が、このままではヤバイ軍事力を強化せねばということで大砲などを作る為に作られた施設。
その責任者が江川英龍さんです。
韮山反射炉には、北九州の八幡製鐵所にもあった明治の産業革命遺産共通のパネルが。
八幡製鐵所でガイドさんに教えていただきましたが、この鐵、八幡製鐵所の鐵なんだそうですよ。
ガイダンスセンターの映像は必見!
センター内の資料や、ガイドさんの説明で、当時の日本の海防への危機感や意識の高さ、技術力を感じることができました。
当初は下田の予定だったこと、ペリー艦隊の水平が敷地に侵入してしまい急遽韮山に移して造ったこと、製法が非常によく考えられていること、当時では足りない技術をあれやこれやと駆使していたこと…などなど。
外国に負けてたまるか!という当時の人々の熱をとても強く感じます。
カノン砲の復元も。
お土産どころにありました「富士山謹製コーラ」。
白いですがちゃんとコーラの味がしました…!
暑い体にヒンヤリと沁みわたります!
江戸幕末から明治期の産業の発展のスピードや人々のポテンシャルが最近とても面白いなあと感じています。実際に訪れてみると、これを150年以上前に…とその凄さを実感します。
そして江川邸へ。
とても立派な門に建物。ここでは『篤姫』や『JIN』、そして現在放送中の『西郷どん』の撮影も行われたそうです。
この日は少ーしだけ暑さが和らいだ日。中に入るとひんやりと涼しく感じました。
障子など全部開け放しておりましたが涼しかったです。
天井が高いこと、木や畳が湿気を吸っていてくれたりするのでしょうか…^^
隠れ江川さん。
江川邸には韮山反射炉のミニチュアや資料も色々あります。
さて、江川英龍さん、日本のパンのご先祖と言われております。
なんでも軍隊の携帯食として堅パンを焼いたことから、『パン祖』と呼ばれているとか。
1842(天保13)年4月12日に焼いたとされており、毎月12日はパンの日となっているようです。
レシピが残っているらしく、江川邸では受付でその再現パンを買うことができます。
受付の方のお話によると、江川さんが焼かれたのが「パン祖のパン(130円)」。
江川さんのお母さんがカステラをヒントに焼かれていた、堅パンより前に作られていたのが「カネイルコックカステイラ(100円)」だとか。
もちろん両方ゲットです。そして、早速食しました!
まずは「パン祖のパン」から。原材料は小麦粉(全粒粉)、塩、米糀。
携帯食、というくらいなので覚悟はしていたのですが…
かたい!かったーい!
まさかここまでとは…。びっくり。
味は…一日机に置き忘れて水分が全部飛んじゃった給食のコッペパン…みたいな感じでしょうか…。
食感は堅すぎて難しいんですが、ビスコッティがいくつもぎゅぎゅっと圧縮された感じ…?
コーヒーに少しつけてみても、全然柔らかくなりません(笑)。
ただ水分がないので、カビとかもなかなか生えなさそうです。
軽く、全然潰れなさそうなので、持ち運びにも適していそうです。
アゴにくるほど堅くはなかったですが、歯の強さは試されそう(苦笑)。
※左が「パン祖のパン」、右が「カネイルコックカステラ」。
そして「カネイルコックカステイラ」。
原材料は卵、小麦粉、砂糖、酒種。
ちょっと味の濃さに物足りなさがありますが、少し水分が抜けた甘食のような感じ。
そのままでも十分美味しくいただけます。
当時は砂糖はまだ贅沢品だったと思うので、十分な甘さですね。
これが当時おやつに出たら飛び上がって喜びそうです。
外国に負けないように、外国の技術を取り入れながら多方面で近代に追い越せ追い抜けと技術が磨かれていった幕末明治。
各地に残る史跡やその営みの足跡を、これからも色々体感していきたいなと思いました(*^^*)