観た後心がほっこりした作品でした。なんだか、とっても優しい作品でした。

多少ネタバレしますのて未見の方はご注意くださいませ。






ジブリっぽくなかったです。

この、『ジブリっぽい』とか『ジブリっぽくない』という表現、アニメ映画を観るとその感想に使ってしまうことが多いのですが…。私の中の【ジブリっぽさ】というのはナウシカやラピュタといった、まだオリジナルオンリーだった初期のころのジブリを指している…気がします(感覚の中で)。
ワクワクする冒険心描写は少なく、静かな日常の風景を切り取った物語。

近い作品をあげるとしたら、『耳をすませば』がもっとも近いのではないでしょうか。

恋愛において、結構リアルにざくっと入り込んできたな、という感じでした。
思春期の頃の、好きだからこそどうしたらよいかわからなくて避けてしまう感覚だったり、まっすぐぶつかってみたり。

また、東京オリンピック前の戦後日本の熱がこもっていて、三丁目の夕日などの『ちょっと懐かしい昭和』が好きな自分には、このノスタルジックな雰囲気は良かったです。
カルチェラタンのステンドグラスとか好きです!

今回は久石さんではない音楽。
これがまた好きでした!!
古いラジオから流れるような、白黒のテレビから流れるような、そんな弾むレトロな音楽。世界にうまくマッチしていました。

アリエッティもそうでしたが、ストーリーに関しては後少し足りない感じ。時間が一時間半ほどなので、もうちょっと膨らませて欲しかったです。

基本は二人の話なので学内闘争や朝鮮戦争描写はあのくらいで良いと思いますが、秘密を知ってからの海ちゃんの心理描写と、お父さんたち三人について掘り下げて欲しかったです。
個人的に、あんな素敵なお父さんたちの姿を、もう少し見たかっただけ…でもありますがっ。


女性の方が色々と感じるものが多い作品だと思いました。
子供向けではないです。


手嶌葵さんの歌がしっとり染み渡りました。
初恋を思い出したい人にはオススメです。