ノンフィクション | ゆるりのブログ

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私個人の思うこと、感じることなどを徒然に綴っています。

私の言葉がキツく当たる方はご遠慮下さい。

『ノンフィクション』

作詞:Ken Hirai
作曲:Ken Hirai
  歌 :平井堅

描いた夢は叶わないことの方が多い
優れた人を羨んでは自分が嫌になる

浅い眠りに押しつぶされそうな夜もある
優しい隣人が陰で牙を剥いていたり

惰性で見てたテレビ消すみたいに
生きることを時々やめたくなる

人生は苦痛ですか? 成功が全てですか?
僕はあなたに あなたに ただ 会いたいだけ
みすぼらしくていいから 欲まみれでもいいから
僕はあなたの あなたの 本当を知りたいから
響き消える笑い声 一人歩く曇り道
僕はあなたに あなたに ただ 会いたいだけ

筋書き通りにいかぬ毎日は誰のせい?
熱い戦いをただベンチで眺めてばかり

消えそうな炎 両手で包むように
生きることを諦めきれずにいる

人生は悲劇ですか? 成功は孤独ですか?
僕はあなたに あなたに ただ 会いたいだけ
正しくなくていいから くだらなくてもいいから
僕はあなたの あなたの 本当を知りたいから
鞄の奥で鳴る鍵 仲間呼ぶカラスの声
僕はあなたに あなたに ただ 会いたいだけ

何のため生きてますか? 誰のため生きれますか?
僕はあなたに あなたに ただ 会いたいだけ
人生を恨みますか? 悲しみはキライですか?
僕はあなたの あなたの 本当を知りたいから
秘密 涙 ひとり雨 目覚めたら襲う不安
僕はあなたに あなたに ただ 会いたいだけ
信じたいウソ 効かないクスリ 帰れないサヨナラ
叫べ 叫べ 叫べ
会いたいだけ




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主題歌であるドラマは観ていなかったけれど、何かの折で知った曲。

最近、なぜか目覚めから一日中この曲が頭の中で鳴っていた日があった。

重たい歌詞に、けれど平井堅のソフトな歌声に一見そこまでの悲壮さを感じさせない不思議な曲。

本当の情報かどうかは知らないけれど、自殺した友人のことを思って書き上げた曲らしい。

自殺は悲しい、または許されないことだと認知されている世の中だけれど、

〜惰性で見てたテレビ消すみたいに
生きることを時々やめたくなる〜


テレビやゲームのスイッチを切るように、簡単に生きるのをやめられたらどんなにか良いだろう。

そう思いながら生きている人も少なからずいるだろう。

けれど、死ぬことはとても苦しいことで、自殺は全ての自分の責任を放り出す無責任な行為。

迷惑な行為。

自殺したら成仏出来ないなど。

この世の中には自殺、死に対してのあらゆるネガティブな情報が蔓延していて、人々に刷り込まれている。

健康で長生きして、子供や孫に看取られながら穏やかに逝くという理想の死というものが作られていて、それ以外の死は不幸な死だとされている。

つまり、死に方に対してさえも制限のある、簡単には死ねないような世の中になっている。

それでも、日本では年間3万人もの人が自殺をしていると言われている。


最初は、サビの「あなたにただ会いたいだけ」とその他の歌詞とにチグハグな印象を受けたけれど、友人の死を受けて作った曲と聞いたら腑に落ちた。

この歌で平井さんは、どんな生き方でもいい、とにかく生きていて欲しかったと言っているのだと思う。

けれど、私は最初サビのメッセージを、誰かにただ会うために生きているだと捉えた。

大切な誰かと触れ合うこと、抱き合えること。

好きな人。大切にしたい人。

制限のない世界。

私たちは、生きるということのとてもシンプルな動機を忘れてしまっているのだろうなぁ。