17年ほど前に若彦トンネルの工事が始まり、
水の流れが河口湖方面へ行ってしまった。
それから水量が半減し安定しなくなった。
当然釣れる魚も小さくなり、数も半分になった。
それまでの上芦川は甲府方面からの行き止まりの地形で、
たまに地元の車が入るくらいだった。
当然よく釣れてアマゴ釣りの黄金郷だった。
昼前後の4時間ほどで必ず25匹釣れた。
と言うより、25匹も釣ると飽きてしまい、
贅沢な話だがそこで終了していた。
なぜ昼前後の4時間かと言うと、
意外と標高が高い(1000ⅿ)せいか
朝夕はまったく釣れないので自然とそうなった。
その頃はたまに25㎝を超える幅広アマゴが釣れることもあり、
#3ロッドが満月のようになるのを楽しんだ。
尺以上は大水の後にただ一度だけ、
イワナに遊んでもらった。
色からして、
普段は夜間にしか餌を取らない慎重派のイワナだ。
近年は特に水量が少なすぎることが多く、
アマゴの背も日焼けしていて
流石の渓流の宝石も色が悪い。
初めての釣り人ならすぐに退渓してしまう流れだが、
たしかにここはかつて黄金郷だった。