心を病むイクメン60 2回目の結婚式その後 | 夫は心を病むイクメン 鬱は人生のスパイス 美味しい人生になりました

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結婚10年目のプレゼントは鬱病だった。
鬱の夫との日々をふりかえります。



末の弟の結婚式。

わたしを含む姉弟3人とその相方の計6人で記念撮影。


夫も笑顔で写っていたと思う。


みんなにも自然に接していて…違和感は少なかった。


その日の夜、真ん中の弟夫妻と4人で夜な夜な話した。久しぶりに。

夫には睡眠が重要だとは思っていたけれど、

夫も寝に行こうとしないし、わたしも「今日くらいはいいでしょ」という甘い認識でいて、日付けが変わってもノンアルコールで宴をしていた。


1日くらい…平気。

明日いっぱい寝たらいいだけのこと。


そう思っていた。


翌朝ー


夫は全然起きてこなかった。

これは想定内のこと。

10時ごろには起きてきて、ブランチを食べて…

私たちの家へと戻った。



そこからだった。


帰宅したのは15時ごろ。


ちょっと寝てくるという言葉を言い終わらないうちに寝室へ入っていった夫。


夕食の支度をして、呼びに行くけれど生返事で来ない。もちろん入浴もせず寝続けた。


疲れているわな、そりゃ。


と思い、そっとしておいた。


翌朝…


起きて来ない。


まだ疲れているんやなぁ…と思いそっとしておいた。


一応三度の食事は作り、声をかけた。


食べるときもあれば食べないときもあったけれど、


食べたとしてもすぐにこもる…。


3日も続くと怖くなってきた。


そして、わたしは怖い気持ちを不安な気持ちを怒りでしか出せなくなってくる。


子供たちへの八つ当たり。


この頃から夫の調子が悪いと

「お父さんは寝太郎」という表現が子どもたちの間で定着していた。


「もう、お父さんが寝太郎やから、お母さんは悲しい!!!」


付きまとってくる子どもたちにそうやって気持ちをぶちまけてしまった日もあるし、


「お父さん、ご飯食べるかな?」と心配して聞いてくる子どもに

「知らんわ!!!💢」と感情露わにいってしまったこともあった。


そして、子どもたちにそうやってしまった自分に悲しくなり、

子どもたちに傷をつけてしまった罪悪感、

さらには

それが子どもたちの未来に悪影響するのではないかという恐怖、不安にもなるという

まさに


負のループ


に陥るのだった。


1週間、ずーっと変わらず、寝太郎だった夫。


夫は何を思い、過ごしていたのか…

なぜここまで落ちるのか?




実母にも何度も電話をして、状況や思いを聞いてもらった。


母は…

「結婚式で無理させてたんやなぁ、ごめんな。でも、来ようと思ってくれたことはうれしかった。ありがとう」を

毎回言ってくれていた。


その言葉を言い続けた母の気持ちは今になってようやくわかるようになった気がする。


そして、

無理をした夫を責めてしまう気持ちも当時はあった。



でも、今振り返りながらわかったこと。



夫がこの結婚式に、どれほどのエネルギーを注いでくれていたのかー。


無理をしてまで、そしてエネルギーを使い果たしてでも、結婚式を一緒に過ごそうとしてくれた夫。


ありがとう。



こんなことができる夫だからこそ病んだのだろうけれど、


それが、


夫の魅力でもある。




結局、結婚式から10日間の寝太郎から徐々に回復してきたーといっても、式に行く前の状態に戻れただけで、まだまだ鬱の真っ只。


気付けばクリスマスとお正月が目前に控えていた。






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