心を病むイクメン57 距離感 | 夫は心を病むイクメン 鬱は人生のスパイス 美味しい人生になりました

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結婚10年目のプレゼントは鬱病だった。
鬱の夫との日々をふりかえります。

病む人が家にいる、そして自分も家にいる。

つまり、24時間一緒にいるということ。
目にしたくなくても、目に入ってしまうということ。

それは、かなりキツかった。

一方で家にいるとは言っても、一緒に過ごしている感覚はない。

夫だけ違うリズムで動いている…。

4人と1人。
(このバランスも良くなかったんだと思う。夫の寂しさ、孤独感を強めていたのかもしれない。)

毎日はこんな感じで流れていた…。


朝起きて、朝ご飯の用意をする。
どんな顔して何時に起きてくるんだろう…と気にしながら。

朝食後、身支度をし、子どもたちを送り出す。

夫は無言で洗濯物を干す…。
しなくていいよと言っても
「できるからやるわ」と言ってやってくれる。


solt1歳を連れて公園に行ったり買い物に出るが、家にいることもある。
そんな時は、夫の行動が全て見えてしまう。

たいていは、寝室にこもり、読書。
時々、図書館に行って本を選んで帰ってくる。

時には散歩に出かける。

お昼になり、3人分の昼食を作る。
食べるかな…どうかな…
気にしながら…。

で、思う…

①わたしが穏やかな日は
「3人分作る…2人だったら残り物で簡単に済ませるお昼ご飯だけど、夫がいるおかげでしっかりしたものを作ろうと思える。soltにとってもわたしにとっても健康的。良いこともある」

②ストレス溜まっている日は
「あー、もう!手間だ〜〜食べるかもわからない人の分まで作る…しんどいなあー。2人だけなら簡単に終わるのに!!!!」

と。

お昼ご飯、一緒に食べる。
無言。

食べたらすぐに寝室へ行く。

ちょっと調子のいい日はsoltに絡む。
でも、絡み方が夫じゃない。おおらかじゃない…そんな姿にため息をつくわたし。

子どもたちが次々と帰宅する。

リビングにふらーっと来ることもあるけれど、そんな時も読書。


読書以外の時間は寝てる…。
ベッドの上でぼーっとしている…。どちらか。

時々寝室を除くと、カーテンを閉め切った部屋で泣いている日もあった。

お風呂、夕食はたいてい一緒にしていたけれど、食後は無言で寝室へ…

気配も消しているので、いなくなったことに気づかないほどだった。

反対に、食後キッチンに来て食器を洗ってくれることもあった。
しなくていいよって言っても
「できるからやるよ」と言ってやってくれる。

そして、内服して眠る…。

洗濯も食器洗いも助かるけれど…やってもらっていいのかな?という迷いはあった。



24時間の夫の調子もなんとなくわかり、わかるからこそわたしも不安になったり、怖くなったりと揺れていた。

また、夫もわたしの落ち込みを見ながら、申し訳ない気持ちになっていたと思う。

あるとき
母にラインするつもりが、夫に誤送信していたー。
「もうわからん。ほんとに意味わからん。」

って。


夫から返信が来た。

返信の意味がわからなかった。だって、わたしは母に送ったものだと思っていたから。