恋人のように大切にしていた「腕時計」に命(いのち)を助けられた男の話しです(ヨカッタです 笑)。星 新一さのショートショート「ボッコちゃん」に収められている作品の一つです

 

「ボッコちゃん」 星 新一 新潮社

 

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以下、「あらすじ」です。  美味しいところを書き抜いただけです(笑)


中田氏は週末の旅行に出かけるため家を出ようとしていた。服のポケットの中では、ラジオが天気予報を告げていた。
 口笛を吹きながら、中田氏はハンケチを出し、愛用の腕時計を軽くぬぐった。
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中田氏がこれを買ってから、5年ほどになる。デパートの時計売り場のそばを通ったとき、たくさんの時計の一つがキラリと光った。ちょうど、女の子にウィンクされたような気がした。「あたしを買ってくれない・・・」と、やさしく、ささやきかけられたようにも思えた。
その日は、入社してはじめてのボーナス支給日だった。
「よし、買うことにしよう」
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中田氏は、時計を恋人のように扱い、定期的に検査に出していた。
そのため、今まで一度も狂ったりすることはなかった。

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 その時、ラジオが時報の音をたてた。中田氏は首をかしげた。
「おかしいぞ。時計が遅れている」
 もはや、切符を買っておいたバスの、発車時刻に間に合わなくなっている。彼は時計に文句を言った。
「おい。なんていうことをしてくれたのだ。これだけ大切にあつかってやっているのに」
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 しかし、どうしようもなかった。中田氏は旅行を中止し、散歩にでかけた。そして、時計店に立ち寄ってみてもらった。
店主「変ですね。どこにも故障なんかないです」
 その時、ポケットに入れっぱなしになっていたラジオがニュースをしゃべった。


「観光シーズンです。乙女山に行くバスが・・・」


「このバスに乗るんだったんだ」


「事故のため、谷底へ転落して・・・」

 

<感 想>

〇 この作品のような「偶然」?て起こりえますよネ(笑)

〇 「日常生活」を舞台にした作品が好きです。
直ぐ人を殺しちゃう作品は苦手だなア(笑)

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チョッピリ「賑やか」な曲です。

「騒音?の苦手な方」はパスしてください(笑)

 長いので途中でスキップしてネ(笑)