【手記】息子に教わる 心のバリアフリー | 自由気ままな放課後

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さすらおう この世界中を ころがり続けてうたうよ 旅路の歌を

 

障がいへの理解をより深める為に

 

 

 

 

姉(16歳) 弟(12歳) 

姉には、生まれつきの障がい(染色体疾患)があり、

弟は幼い頃から好奇心旺盛で物おじしない活発な子

 

 

今朝は、そんな 息子さんから多くの事を学んでいるという

母親の手記を紹介したい思います。

 

 

 

 

 

息子が幼稚園 年少の時、

娘を連れて幼稚園へ迎えに行くことがありました。

すると園児がいっぱい集まってきて

 

「いくつ?」

「歩けないの?」

「よだれが、いっぱい出ているよ」と質問攻め

 

中には、「変な顔・・・」 「気持ち悪い・・・」

そんな辛辣なことを言う子も

 

 

私は辛くて、一刻も早く娘を連れてその場を去りたかったけど、

答えられる質問には、作り笑顔で答えていましたが、

しばらくすると、園児たちも飽きたのか集まらなくなり

私はホッとしたのですが、息子は不満に思ったのか

 

 

「みんな~ ○○ちゃん(娘の名)が来たよ~」と

園児たちを集め始めたのです。

 

 

 

そして、

 

「○○ちゃんは、よだれが出ています!」

「○○ちゃんは、しゃべれませ~ん!」

さらにヨタヨタと転びそうなジェスチャーをし「こうやって歩きます!」と、

皆んなの笑いをとりだしました。

 

 

私は、涙がこみ上げ息子を睨みつけましたが、

息子は気付かず、嬉しそうにしゃべり続けます。

 

 

そして、最後に こう言ったのです。

 

 

 

 

「これが○○ちゃんです

 ボクのお姉ちゃんです! ママ帰ろ」

 

 

 

 

 

よだれの出ているお姉ちゃんも

しゃべれないお姉ちゃんも

息子にとっては、恥ずかしい事では無く

皆んなに自分のお姉ちゃんを紹介していただけ・・・・だったのです。

 

息子を睨みつけた自分が恥ずかしくなりました。

 

 

 

 

 

こんな事もありました。

 

息子が小学6年生  娘が特別支援学校高等部1年の時、

私と娘は、夏休みの宿題をしていました。

線を引くという簡単な問題でしたが、

娘には難しく半ベソで嫌がっていると、息子が

 

 

「○○ちゃん、それでは大学に行けないよ」と、言ったのです。

 

 

 

 

私はびっくりして

「○○ちゃんは、大学には行けないよ」と言うと

 

息子は、すかさず

 

「え~ 受験してないのに どうして分かるの?」と聞いてきました。

 

 

 

○○ちゃんに受験は無理だと言うと、

 

 

 

受けてもいないのに どうして決めるのか

○○ちゃんが、行きたくないと言ったのか と、

真剣に訴えたのです。

 

 

 

これには、私も答えに困ってしまいました。

 

 

 

 

私の心には、まだまだバリアがあると感じた出来事でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『息子に教わる 心のバリアフリー』 より

 

 

 

 

 

世の中には、障がいに対して 

残念ながらまだまだ差別や偏見があります。

1人でも多くの方が障がいに対する差別や偏見が、のうなる事を願ごうちょります。