子供のこと
先生からの話を聞いて、隣にいた旦那様も呆然としています。旦那様もステージⅣとは思ってもいなかったようです。

診察室を出て、看護師さんからの説明待ちしている間、2人とも何から話していいのかわかりません。

でも、何か話してないと2人してお葬式みたいです。

「子供たちのことお願いね。私が死んだらあの子たちには○○しかいない。○○があの子たちのこと守ってあげてね。あと…子供産めなくなってしまうかもしれない。ごめんね。私と結婚したばっかりにこんなことになって…ごめんね。」

旦那様「なんで、そんなこと言うと?結婚したこと後悔してないし、子供も俺の子供なんだから俺が守っていくのは当たり前やがね。」

長椅子で2人でひっそり泣きました。

旦那様は初婚で自分の子供はいません。血は繋がってないかもしれませんが、我が子同然に私の子供たちを大事にしてくれています。

子供たちもお父さんのことが大好きで前より笑顔が増えました。

私は旦那様に実子を抱かせてあげることもできないんだ…あの子たちの面倒を見ることになったら苦労かけてしまう…そう思うと申し訳ない気持ちでいっぱいです。

生存率よりも、ステージ確定よりも、旦那様に申し訳ない気持ちの方が上まって、心が張り裂けそうでした。


ここの病院は総合病院ですが、中規模の病院のため、より専門知識のある大病院で治療を受けることになります。

知り合いの看護師さんから転院に関しての説明がありました。

看護師さん「この前、旦那さん大丈夫だった?」

「やっぱりショックだったみたいですね…。でも、なんとか大丈夫でした。」

看護師さん「ショックやわね…。○○さんは強いね。いつも笑顔だね。」

…強くなんかないんです。
本当は私も声を出してワンワン泣きたい。

でも、病院だし、患者さんいっぱいいるから泣けない。私が泣いたら旦那様はもっと泣いてしまう。

だから、精一杯我慢してるんです。

そう、言いたかったけれど、私の中のピンッと張った糸が切れてしまいそうだったので口には出しませんでした。